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資料管理ID syu05510230184
タイトル ノルウェー国立獣医学研究所(NVI)、ノルウェーのシカ科動物のCWDプリオン株は北米由来の株とは異なることが明らかになったと公表
資料日付 2020年11月27日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  ノルウェー国立獣医学研究所(NVI)は11月27日、ノルウェーのシカ科動物の鹿慢性消耗病(CWD)プリオン株は北米由来の株とは異なることが明らかになったと公表した。概要は以下のとおり。
 ヨーロッパヤチネズミ(Bank vole:Myodes glareolus)を使って、ノルウェーのシカ科動物で検出されたCWDプリオンの接種試験が行われた。その結果、ノルウェーのシカ科動物で検出されたプリオン株は、北米で確認されたものとは異なるということが明らかになった。北米由来のCWDプリオン株は、このような接種試験でこれまでに特性判定が行われた唯一のものである。
 2018年にノルウェーのヘラジカから検出されたプリオンは、その時点で未知の種類であると考られた。接種試験で得られた結果はこの結論を裏付けている。また、当該試験によりノルウェーの野生のトナカイから検出されたプリオンは、北米のシカに由来するプリオンと同一ではないことが示されているが、これまでは、他の方法を用いて両者を区別することはできなかった。この接種試験の結果は、科学雑誌PNAS(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)に公表された。
 当該論文は、NVI、高等保健研究所(ISS)(ローマ)、カナダ食品検査庁(CFIA)(オタワ)及びコロラド州立大学Fort Collins校(米国)の研究者らによる長期にわたる共同研究の結果である。
 ヨーロッパヤチネズミは、プリオン病に対して容易に感受性を示す動物種であることから接種試験に適しており、異なるプリオン株の分類に関しては、遺伝子組換え(GM)マウスと共に最も重要なツールである。
 同試験の結果からは、シカ科動物における異なるプリオン株の存在が示された。
 これらのプリオン株に関しては過去に特性判定は行われていなかったことから、今回得られた情報はCWDの管理において大きな重要性を持つ。伝播経路が野生のトナカイとは異なるとみられるヘラジカのプリオン株についても同様である。また、新たなプリオン株がヒトの健康に影響を及ぼすのかということも視野に入れる必要がある。
 当該論文「ヨーロッパヤチネズミを用いた研究によりノルウェー及び北米由来のCWDプリオン株の違いが明らかにされる(Studies in bank voles reveal strain differences between chronic wasting disease prions from Norway and North America)」(PNAS (2020
, 117(49):31417-31426))は以下のURLから入手可能。
https://www.pnas.org/content/early/2020/11/18/2013237117
地域 欧州
国・地方 ノルウェー
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) ノルウェー国立獣医学研究所(NVI)
URL https://www.hjortevilt.no/unike-prionstammer-er-bekreftet-hos-hjortedyr-i-norge/