食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05490010149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)は11月5日、食品及び飲用水中のニッケルのリスク評価の更新に関する科学的意見書を公表
資料日付 2020年11月5日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は11月5日、食品及び飲用水中のニッケルのリスク評価の更新に関する科学的意見書(2020年9月24日採択、101ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2020.6268)を公表した。概要は以下のとおり。
 欧州委員会はEFSAに対して、新たな存在量のデータ、更新されたベンチマークドーズ(BMD)ガイダンス及び新たに利用可能な科学的情報を考慮して、食品及び飲用水中のニッケルに関する以前のリスク評価を更新するよう要請した。
 慢性及び急性の食事性ばく露量を算出するのに、ニッケルの存在量に関する47
,000点以上の分析データが使用された。ラットにおける着床後の死亡発生率の増加が慢性の経口ばく露のリスクの判定に関する臨界影響(critical effect)として特定され、13μg/kg体重の耐容一日摂取量(TDI)の設定に対するリファレンスポイント(reference point)としてニッケル1.3mg /kg体重/日のBMDL10が選択された。
 全身性接触皮膚炎(SCD)として知られる疾患で、ニッケルに高感受性の人において引き起こされる皮膚における湿疹性の発赤反応(eczematous flare-up reactions)が急性の経口ばく露のリスクの判定に関する臨界影響として特定された。 BMDLを導出できなかったため、ニッケル4.3μg/kg体重/日の最小毒性量(LOAEL)がリファレンスポイントとして選択された。
 ばく露マージン(MOE)法が適用され、MOE30以上が健康懸念が低い目安であると考えられた。慢性の食事性ばく露量のLB(lower bound)及びUB(upper bound)の平均値は、TDIのレベル以下であった。慢性の食事性ばく露量の95パーセンタイル値は、青年及び全ての成人グループにおいてTDIを下回ったが、幼児及びその他の小児において広く、及びいくつかの調査における乳児においてTDIを上回った。このことはこれらの年少のグループにおいて健康懸念を引き起こす可能性がある。急性の食事性ばく露量のUBの平均値及びUBの95パーセンタイル値に関するMOE値はニッケルに高感受性の人にとって健康懸念を引き起こす。空腹状態でコップ一杯の水を摂取する急性ばく露のシナリオに関するMOE値は健康懸念を引き起こさない。
(訳注)本科学的意見書の草案は2020年6月4日に公表され、7月15日を期限とする意見公募が実施された。意見公募の結果に関するテクニカルレポートは以下のURLで参照可能。
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1940
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6268