食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05370510294
タイトル 世界保健機関(WHO)、鉄欠乏を検出し、脳の発達を守ることに役立つWHOガイダンスについて公表
資料日付 2020年4月20日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は4月20日、鉄欠乏を検出し、脳の発達を守ることに役立つWHOガイダンスについて公表した。概要は以下のとおり。
 妊娠中及び幼児期の鉄欠乏を早期に発見することは極めて重要である。2歳未満の小児の鉄欠乏症は、脳の発達に重大かつ不可逆的な影響を与える可能性がある。これは、後に学習や学業成績に悪影響を与える可能性がある。母親が妊娠後期(第三期)に鉄欠乏症である場合、子の認知発達にも影響を与える可能性がある。個人及び集団の鉄の状態を評価するためのフェリチン濃度の利用に関する新しいWHOのガイドラインは、医療従事者が鉄欠乏を早期に発見し、最も深刻な影響を回避するのに役立つであろう。
 WHOは、鉄の貯蔵量の指標であるフェリチンについて最も適切な測定を行い、鉄欠乏症あるいは鉄過剰症を特定する方法を示している。フェリチンは、ヒトの血中を少量で循環しているタンパク質である。フェリチンレベルは、鉄欠乏の個人では低く、鉄過剰症の個人では高い。当該タンパク質の正確な測定値は、臨床及び検査室での評価とともに、個々の患者と集団レベルの両方において適切な介入を導くことを可能とする。
 鉄は、酸素輸送、DNA合成及び筋肉代謝等の重要な機能を持つ必須元素である。鉄欠乏症は貧血の主な原因であり、世界中で最もよく見られる栄養欠乏症である。世界中で非妊娠女性の33%、妊娠女性の40%及び小児の42%が罹患している。
 この新しいガイドラインは、鉄過剰症の早期発見についても対象にしている。鉄過剰症(体内への鉄の蓄積)は、一般に、遺伝性ヘモクロマトーシス、サラセミア(地中海貧血症)、度重なる輸血、あるいは鉄の吸収・調節に影響を与える他の状態の結果であり、治療せずに放置すると健康状態の悪化につながる可能性もある。
 集団での鉄欠乏症の有病率及び分布、並びに鉄過剰症のリスクに関する知識の向上は、各国が適切な介入を決定し、公衆衛生プログラムの影響及び安全性を監視し、評価するのに役立つ。例えば、栄養上の鉄欠乏症は、感染症も発症している集団でよく見られる。感染症発生国における鉄の状態の適切な評価は、各国が適切な健康政策を実施するのに役立つ可能性がある。
 当該ガイドライン「個人及び集団の鉄の状態を評価するためのフェリチン濃度の利用に関するWHOガイドライン」(72ページ)は、以下のURLから入手可能。
https://apps.who.int/iris/rest/bitstreams/1272494/retrieve
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) -
URL https://www.who.int/news-room/detail/20-04-2020-who-guidance-helps-detect-iron-deficiency-and-protect-brain-development