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資料管理ID syu05070530298
タイトル 国際がん研究機関(IARC)、ヒトへの発がん性ハザードの同定に関するモノグラフの前文(2019年の改訂版)を公表
資料日付 2019年1月18日
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概要(記事) 国際がん研究機関(IARC)は1月18日、ヒトへの発がん性ハザードの同定に関するモノグラフの前文を公表した。 当該前文にはプログラムの目的及び範囲、モノグラフ作成のために使用された科学的原則と手順、検討されたエビデンスの種類、評価のための科学的基準について記載されている。
本プログラムの目的は、国際的、学際的な専門家ワーキンググループの参加によって、広範囲の作因(agent)の発がん性に関する科学的レビュー及びエビデンスの評価を実施することである。 本モノグラフは、ヒトにおけるがん、動物実験におけるがん、作用機構のエビデンスといった3つのエビデンスに基づいて、作因によってヒトが発がんする可能性を示す入手可能なエビデンスの確度を評価する。本モノグラフ前文では、「作因」の用語は化学的・物理的・生物学的実体、又は、発がん性のエビデンスが評価されたばく露状況(塗装工の職に就いている等)を示す。
がんハザードはがんを引き起こす可能性のある作因であるが、がんのリスクはがんハザードへのある一定のばく露によってがんが誘発される確率の推定である。本モノグラフは、作因ががんハザードであることを示すエビデンスの確度を評価する。ハザードとリスクの区別は根本的問題である。本モノグラフは、リスクが低いと見なされるばく露シナリオにおいても、がんハザードを同定する。これは、ばく露が低レベルで広範囲に広がる可能性があること、及び、多くの集団のばく露レベルが不明あるいは文書化されていないことが理由である。
本モノグラフプログラムはハザード同定に焦点を当ててきたが、入手可能なデータを超越してばく露-反応関係を外挿により推定することはモノグラフワーキンググループの範囲外である(IARC
, 2014)。 がんハザード同定は、ハザード同定の結果として公衆衛生を保護するための何らかの活動の誘因となる。そのような活動は本プログラムの範囲外であるが、本モノグラフは、公衆衛生に関わる意思決定のための選択肢策定のため等に、国内及び国際当局・機関により利用されている。本モノグラフの評価は、発がん性物質に対するばく露をコントロールするための意思決定が基づいているであろう情報全体の極一部に過ぎない。したがって、本モノグラフでは、各国政府及び機関の責任である規制・法律制定等の政策的アプローチに関して、及び、研究に関して何ら推奨はしていない。しかしながら本モノグラフは、発がん性に関するエビデンスを総合・統合することにより、また、知見における致命的ギャップを指摘することにより、発がんの科学に意義ある貢献をしてきた事実は留意すべきである。

地域 --未選択--
国・地方 --未選択--
情報源(公的機関) --未選択--
情報源(報道) 国際がん研究機関(IARC)
URL https://monographs.iarc.fr/wp-content/uploads/2019/01/Preamble-2019.pdf