食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04750090149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品添加物としてのL-グルタミン酸(E 620)、L-グルタミン酸ナトリウム(E 621)、L-グルタミン酸カリウム(E 622)、L-グルタミン酸カルシウム(E 623)、L-グルタミン酸アンモニウム(E 624)及びL-グルタミン酸マグネシウム(E 625)の再評価に関する科学的意見書を公表
資料日付 2017年7月12日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は7月12日、食品添加物としてのL-グルタミン酸(glutamic acid)(E 620)、L-グルタミン酸ナトリウム(sodium glutamate)(E 621)、L-グルタミン酸カリウム(potassium glutamate)(E 622)、L-グルタミン酸カルシウム(calcium glutamate)(E 623)、L-グルタミン酸アンモニウム(ammonium glutamate)(E 624)及びL-グルタミン酸マグネシウム(magnesium glutamate)(E 625)の再評価に関する科学的意見書(2017年6月21日採択、90ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2017.4910)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 抄録
 EFSAの「食品添加物及び食品に添加される栄養源に関する科学パネル」(ANSパネル)は、食品添加物として使用した場合におけるグルタミン酸及びグルタミン酸塩類(glutamates)(E 620~625)の安全性を再評価した科学的意見を提示する。
 グルタミン酸塩は、腸管において吸収され、循環血液中に入る前に(presystemically)腸壁において代謝される。利用可能な短期毒性試験、亜慢性毒性試験、慢性毒性試験、生殖毒性試験、発生毒性試験において有害影響は認められなかった。認められた唯一の影響は、腎臓重量の増加及び脾臓重量の増加であったが、臓器重量の増加は病理組織学的な異常所見を伴わなかったため、臓器重量の増加は有害影響とはみなされなかった。ANSパネルは、グルタミン酸及びグルタミン酸塩類(E 620~625)は遺伝毒性に関する懸念を引き起こさないと考察した。神経発達毒性試験から、グルタミン酸モノナトリウム(monosodium glutamate)の無毒性量(NOAEL)を3
,200mg/kg体重/日と特定することができた。
 ANSパネルは、健康影響に基づく指標値の算定に用いるためのヒトのデータの適合性を評価した。ヒトに対する影響は特定されたが、影響が認められない用量を特定することができる用量-反応データの欠如により、ヒトのデータは(訳注:指標値の算定に)適していなかった。
 ANSパネルは、神経発達毒性試験から得たグルタミン酸モノナトリウムのNOAELの3
,200mg/kg体重/日を根拠として、デフォルトの不確実係数100を適用し、グルタミン酸及びグルタミン酸塩類(E 620~625)のグループ許容一日摂取量(ADI)を30mg/kg体重/日(グルタミン酸に換算したもの)と算定した。ANSパネルは、一部の人口集団において、グルタミン酸及びグルタミン酸塩類(E 620~625)へのばく露量が、この提案されたADIだけでなく、ヒトにおける有害影響と関連する用量をも超えていることに留意した。
2. 要約(抜粋、p. 5)
 ANSパネルは、以下を勧告した。
・欧州委員会(EC)は、特に、グルタミン酸及びその塩類への全体的なばく露量に最も寄与する食品分類、即ち、ファインベーカリー類(訳注:焼成菓子類)、スープ類・ブイヨン類、ソース類、食肉・食肉製品、調味料・薬味類、サプリメント類における最大許容濃度の見直しを検討すること。
・ECは、(1)L-グルタミン酸(E 620)のEUの成分規格におけるヒ素及び鉛、(2)L-グルタミン酸ナトリウム(E 621)、L-グルタミン酸カリウム(E 622)、L-グルタミン酸カルシウム(E 623)、L-グルタミン酸アンモニウム(E 624)及びL-グルタミン酸マグネシウム(E 625)のEUの成分規格における鉛について、(訳注:これらの食品添加物が)食品中のこれらの有害成分への重大なばく露源にならないことを確保するため、(訳注:各食品添加物中の)有害成分に対する現行の上限値の見直しを検討すること。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2017.4910/pdf