食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu04660270294 |
タイトル | 世界保健機関(WHO)、新しい抗生物質が至急必要な細菌のリストを公表 |
資料日付 | 2017年2月27日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 世界保健機関(WHO)は2月27日、新しい抗生物質が至急必要な細菌のリストを公表した。概要は以下のとおり。 WHOは、ヒトの健康に最も脅威となる12科の細菌のカタログである薬剤耐性「最優先病原菌」の史上初のリストを公表した。 リストは、世界的に高まる薬剤耐性に対処するWHOの取り組みの一環として新しい抗生物質の研究開発を誘導し促進する試みで作成された。 リストは、特に多数の抗生物質に耐性のグラム陰性細菌の脅威を強調している。これらの細菌は、治療に抵抗する新たな方法を見つける生来の能力を持ち、他の細菌も同様に薬剤耐性にする遺伝物質を伝達できる。 WHOのリストは新しい抗生物質の必要性の緊急度に応じて3つのカテゴリーに分かれている:最重要、高、中の優先度 最重要優先度のグループには、病院、介護施設、並びに人工呼吸器及び血液カテーテル等の装置を要する患者の間で特に脅威となる多剤耐性菌がある。 Ⅰ 優先度1:最重要 1.Acinetobacter baumannii , カルバペネム耐性 2.Pseudomonas aeruginosa , カルバペネム耐性 3.Enterobacteriaceae(Klebsiella , E.coli , Serratia , Proteusなど) , カルバペネム耐性 , 基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)産生 これらは、血流感染及び肺炎等の重症で時に致命的な感染の原因となり得る。 リストの優先度2及び3は、淋病及びサルモネラ属菌による食中毒等のより一般的な疾病を起こす、薬剤耐性を増している他の細菌である。 Ⅱ 優先度2:高 1.Enterococcus faecium , バンコマイシン耐性 2.Staphylococcus aureus , メチシリン耐性、バンコマイシン中間体及び耐性 3.Helicobacter pylori , クラリスロマイシン耐性 4.Campylobacter spp. , フルオロキノロン耐性 5.Salmonellae , フルオロキノロン耐性 6.Neisseria gonorrhoeae , セファロスポリン耐性、フルオロキノロン耐性 Ⅲ 優先度3:中 1.Streptococcus pneumoniae , ペニシリン非感受性 2.Haemophilus influenzae , アンピシリン耐性 3.Shigella spp. , フルオロキノロン耐性 近年伝統的治療への耐性が増加している結核は、別の特化したプログラムで目標とされているため、リストに入らなかった。Streptococcus A及びB並びにクラミジア等、含まれていない他の細菌は、現行の治療に対する耐性レベルが低く、現在公衆衛生へ有意な脅威をもたらさない。 リストの病原菌の選抜判定基準は、以下のとおりであった。 ・感染がいかに致命的であるか。 ・治療に長期入院を要するか。 ・共同体の人々が感染した場合、既存の抗生物質にどれだけ頻繁に耐性があるか。 ・動物間、動物からヒト、及びヒトからヒトへどのくらい簡単に感染するか。 ・予防可能か(例えば良好な衛生状態及びワクチンによって)。 ・いくつの治療オプションが残されているか。 ・治療のための新抗生物質が既に研究開発中か。 「新しい抗生物質の研究、発見及び開発を導く薬剤耐性菌の世界的優先リスト」(Global priority list of antibiotic-resistant bacteria to guide research , discovery , and development of new antibiotics)は、以下のURLから入手可能。 http://www.who.int/medicines/publications/WHO-PPL-Short_Summary_25Feb-ET_NM_WHO.pdf?ua=1 |
地域 | その他 |
国・地方 | その他 |
情報源(公的機関) | 世界保健機関(WHO) |
情報源(報道) | 世界保健機関(WHO) |
URL | http://www.who.int/mediacentre/news/releases/2017/bacteria-antibiotics-needed/en/ |