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資料管理ID syu04490300104
タイトル 米国疾病管理予防センター(CDC)、米国で初めてヒトの大腸菌からmcr-1遺伝子を検出と発表
資料日付 2016年5月31日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国疾病管理予防センター(CDC)は5月31日、米国で初めてヒトの大腸菌からmcr-1遺伝子を検出したと発表した。概要は以下のとおり。
 国防総省(Department of Defense)が米国で初めてヒトの大腸菌からmcr-1遺伝子を検出したと発表した後、CDCは公衆衛生対策連携の役割を担っている。CDCは、国防総省、ペンシルベニア保健局(Department of Health)、地方の保健局、その他と共に、患者の接触者を特定し、国内での蔓延予防の対応策を取っている。
 mcr-1遺伝子を持った大腸菌は、最近米国外に旅行していないペンシルベニアの女性の尿検体から見つかった。mcr-1遺伝子は細菌を、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)などの多剤耐性菌感染症患者を治療するための最後の手段として使われる抗生物質コリスチンに対して耐性にする。mcr-1遺伝子は、細菌から細菌へ移動できるDNAの小片であるプラスミド上に存在し、薬剤耐性を細菌の種間に蔓延させる。CDC及び連邦当局は、2015年に中国で出現して以来、米国でこの遺伝子を探し続けている。
 メディアの報告をよそに、ペンシルベニア州保健局は、この女性がCREは保菌していないこと、また同定された細菌は全ての抗生物質に対して耐性である(汎耐性(pan-resistant)感染症と言及)のではないと断定した。しかしながら、mcr-1遺伝子の存在及びCREのような細菌にコリスチン耐性をもたらす能力は、汎耐性細菌が発生するリスクを高める。
 調査は現在、家族及び医療従事者の接触者を含めたペンシルベニアの患者の濃厚接触者にmcr-1遺伝子を有する細菌が感染するリスクがあるかどうか見つけ出すために、これらの人々の特定に焦点を当てている。
 2016年秋から、CDCの薬剤耐性検査所ネットワーク(Antibiotic Resistance Lab Network)は、ヒトの検体から採取された耐性微生物を検出し対応するために、7から8か所の地方検査所、全州の検査所、及び7か所の主要市/地域のインフラ及び検査所のキャパシティを備える。州の検査所は、細菌にコリスチンのような最後の手段の薬効から生き延びる突然変異を含めて、薬剤耐性の新たな形態を検出し、CDCに報告できるようになる。この包括的な検査所のキャパシティによって、ネットワークの一部である州の衛生検査所及び地方の検査所は、患者が将来の耐性の脅威を予防し闘うために、更に強力に感染症制御するためのより良いデータを作り出し、新たに出現する耐性をより速くより効果的に調査することができる。CDCは、州の保健局に薬剤耐性アウトブレイクを阻止し、薬剤耐性菌の共同体への蔓延を防ぐための取り組みを支援する新しいリソースも提供する。
 薬剤耐性菌攻略国家活動計画(National Action Plan for Combating Antibiotic-Resistant Bacteria)に合わせて、CDC及び他の政府機関は、薬剤耐性の出現を追跡、減速、及び対応する取り組みを続ける。
 mcr-1の発見についての詳細は、以下のURLから入手可能。
http://www.hhs.gov/blog/2016/05/26/early-detection-new-antibiotic-resistance.html
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/疾病管理予防センター(CDC)
情報源(報道) 米国疾病管理予防センター(CDC)
URL http://www.cdc.gov/media/releases/2016/s0531-mcr-1.html