食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04450270343
タイトル フランス衛生監視研究所(InVS)、ノール・パ・ド・カレー地域圏の集団食中毒の監視結果(1996~2014年)を発表
資料日付 2016年3月29日
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概要(記事)  フランス衛生監視研究所(InVS)は3月29日、ノール・パ・ド・カレー地域圏の集団食中毒の監視結果(1996~2014年)を発表した。
 1996年以降フランス全土で15
,985件の集団食中毒の報告があり、そのうち692件(4.3%)はノール・パ・ド・カレー地域圏で報告された。1996~2014年に報告された集団食中毒の83%について、臨床疫学的基準に基づき病原が確定又は疑われると判断された。病原体が確認された事例のうち、サルモネラ属菌は患者及び集団食中毒の原因の60%であった。報告された集団食中毒のうち、35%は家庭、26%は企業、施設などの食堂で発生した。
 集団食中毒の65%について、原因となる食品が確定又は疑われると判断された。最も頻繁に集団食中毒の原因となった食品は飼料(31%)、肉(26%)であった。卵及び生卵を主とする料理は16%であったが減少を続けている。卵及び生卵を主とする料理はサルモネラ集団食中毒の原因の半数以上(52%)、家庭内集団食中毒では56%を占めていた。調理作業を必要とする料理はウエルシュ菌、ブドウ球菌、セレウス菌が原因となる場合がより多い(45%)。
 感染の要因が少なくとも1つ確認されたのは34%であった。要因としては、設備からの汚染、従業員による汚染、汚染された原料、調理工程中の過失、コールドチェーンの不順守、製造から消費までの期間が長いことが挙げられる。
 2006年からフランス全土と同様ノール・パ・ド・カレー地域圏では集団食中毒の報告件数が増加している。これはフランス地域圏保健局の拠点の設置以来監視方法が改善されたこと及びおそらくより詳細な集団食中毒の記述と関連している。集団食中毒の詳細な分析によって、飲食店業界が下記の推奨事項を努力し継続するべきであることが明らかになった。
 家庭において、卵は購入後速やかに冷蔵庫(4℃)へ保存し、期間は2週間を超過しない。感受性の高い層(高齢者、免疫不全者、小児)は生卵又は加熱調理が不十分な卵(十分加熱調理した卵は白身及び黄身が固い)を喫食しない。生卵及び加熱が不十分な卵の料理(マヨネーズ、クリーム、チョコレートムース、ケーキ類など)はできるだけ早く喫食し、保存する場合は冷蔵保存する。ひき肉及び鶏肉は中心部まで十分加熱する。
 集団食中毒の全容を把握するため集団食中毒の詳細な記載及び報告の呼びかけを継続する必要がある。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス衛生監視研究所(InVS)
情報源(報道) フランス衛生監視研究所(InVS)
URL http://www.invs.sante.fr/content/download/124311/441443/version/22/file/bvs_mars_2016.pdf