食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04440020110
タイトル カナダ保健省(Health Canada)、カナダで販売される食品のフランばく露に関する最新の評価結果を公表
資料日付 2016年3月8日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  カナダ保健省(Health Canada)は3月8日、カナダで販売される食品のフランばく露に関する最新の評価結果を公表した。概要は以下のとおり。
1)カナダ保健省は、2つのサーベイを完了した。それらのサーベイでは、カナダで入手可能な、瓶入り及び缶詰の食品、挽いたコーヒー製品について検査を行った。初めのサーベイ(2005年)では、アイソトープ希釈法によりフラン濃度のみを計測した。2回目のサーベイ(2010年)では、フラン、2-メチルフラン及び3-メチルフラン濃度を計測した。双方合わせて、ベビーフード26検体を含む200種類以上の食品検体について分析が行われた。
2)成人(18歳超)におけるフラン及び総フランばく露量の推定平均は、それぞれ0.18及び0.20μg/kg体重/日で、小児(1歳~3歳)におけるフラン及び総フランばく露量の平均ばく露は、それぞれ0.32及び0.40μg/kg体重/日であった。
3)乳児期から18歳までは、成長するに従い、フラン及び総フランばく露量は低減する。
 10代及びそれより若年の子供と比べ、成人においてばく露量に増加傾向が見られるが、フラン及び総フランばく露量は、成人の様々な年齢層において同程度である。成人におけるフラン及び総フランばく露量の増加は、主に、18歳未満の年齢層と比べてコーヒーの摂取量が多いことよる。コーヒーは、成人集団における食事媒介ばく露の主要寄与要因であることが分かった。コーヒーによる食事由来のばく露は、フラン及び総フランばく露量全体の45~70%を占める。
4)食品別のフランばく露量
・缶詰の焼いた豆、フルーツジュース及びソースが、13歳以下の小児における食事由来の総フランばく露の最大の寄与要因であることが分かった。
・18歳超の成人では、摂取量の増大に伴い、どの年齢層においても、食事由来のフランばく露に最も有意に寄与しているのはコーヒーである。
 コーヒーは、米国食品医薬品庁(FDA)及び欧州食品安全機関(EFSA)によっても、成人におけるフランばく露の最大寄与要因であることが明らかにされた(それぞれ2007年及び2009年)。
5)提言
 カナダ保健省は、このリスク分析の精度を高めるために、データ及び情報ギャップを取り上げる、更なる調査研究が必要であるとする。追加情報として、特定の食品中のフランの発生、種々の食品におけるフラン形成の機序、フランの発がん性における遺伝毒性の役割、種々のメチルフラン類の潜在毒性及び食品中のフラン量低減措置などに関するものが求められる。
 一部の食品に低濃度でフランが含まれているが、カナダ保健省は、消費者が食習慣を変更することは推奨しない。しかし、フランばく露を低減したい場合は、様々な種類の食品を摂取し、バランスのとれた食生活を心掛ける。フラン量は、一部の食品では食品調理の際、揮発させることにより低減が可能である(缶詰/瓶入り食品を、蓋無しの器に移し、加熱する/かき混ぜるなど)。
 フランばく露に関する評価の概要は以下のURLから入手可能。
http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/securit/chem-chim/food-aliment/furan/index-eng.php#moreinfo
地域 北米
国・地方 カナダ
情報源(公的機関) カナダ保健省(Health Canada)
情報源(報道) カナダ保健省(Health Canada)
URL http://www.hc-sc.gc.ca/fn-an/securit/chem-chim/food-aliment/furan/index-eng.php#moreinfo