食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu04430630373 |
タイトル | スペインカタルーニャ州食品安全機関(ACSA)、2011~2013年のカタルーニャ州における食品媒介性人獣共通感染症及び薬剤耐性に関する報告書を公表 |
資料日付 | 2016年2月16日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | スペインカタルーニャ州食品安全機関(ACSA)は2月16日、2011~2013年のカタルーニャ州における食品媒介性人獣共通感染症及び薬剤耐性に関する報告書(110ページ)を公表した。概要は以下のとおり。 1. ヒトのサルモネラ感染症 サルモネラ感染症は依然としてカタルーニャ、スペイン及び欧州連合(EU)加盟国全体で2番目に多い食品媒介性人獣共通感染症である。カタルーニャの微生物学報告システム(Sistema de notificacio microbiologica de Catalunya:SNMC)によれば2011~2013年に30%増加し、1 ,760人から2 ,291人となった。最も多い血清型はSalmonella Typhimurium(2013年825人)、S. enteritidis(2013年263人)、最も感染の多かった人口集団は1~4歳の幼児(2013年877人)であった。 2. ヒトのカンピロバクター感染症 SNMCのデータによれば、カンピロバクター感染症はカタルーニャで最も多い食品媒介性人獣共通感染症である。発生件数は長年ほぼ変動がないが(2008年3 ,458人、2009年3 ,328人、2010年3 ,172人、2011年3 ,138人、2012年3 ,144人)、2013年(3 ,630人)には微増した。カンピロバクターは胃腸炎の最も多い原因(45.76%)で、カンピロバクター・ジェジュニは依然としてカンピロバクター感染症の主たる原因菌である。全体の43%が1~4歳の幼児(1 ,549人)、次いで60歳以上の成人(424人)が11.68%であった。 3. ヒトのリステリア症 リステリア症の報告件数は少ないが、重症化すると死亡率が高く、また主な感染経路が食品由来であることから重大な病原体である。例年症例数はほぼ変動していない(2011年67人、2012年91人、2013年71人(2013年の発生率0.9人/人口10万人))。 4. ヒトのベロ毒素産生性大腸菌(VTEC)感染症 腸管出血性大腸菌血清型O157:H7による胃腸炎は、2013年に発生の増加が見られた(2011年3人、2012年1人、2013年4人)。 5. ヒトの牛結核菌による結核症例 ヒトの牛結核菌による結核の報告率はこの数年間、スペインで0.03~0.05人/人口10万人、EUで0.03~0.04人/人口10万人と変動がない。カタルーニャでは2013年0.04人/人口10万人で、スペイン及びEUと同様であった。 6. ブルセラ症 ブルセラ症は数年前からカタルーニャでは発生率が低い。2011~2012年のヒトのブルセラ症は0.06人/人口10万人でほぼ変動がない。2013年は0.01人/人口10万人にまで減少し、報告は1人のみ(44歳女性)であった。 7. ヒトのエルシニア感染症 SNMCに報告されたエルシニア症例はこの数年間大きく変動しており、2007年(28人)以降大きく減少した。2011年(8人)、2012年(10人)及び2013年(8人)はほぼ変動がない。 8. ヒトの旋毛虫症 2011年及び2013年はカタルーニャでは発生の報告がなかったが、2012年には2人が報告された。 9. ヒトのエキノコックス症 カタルーニャでは2011年にエキノコックス症の報告数の増加が見られた(16人)。2012年(17人)及び2013年(10人)はほぼ変動がなかった。 10. ヒトのトキソプラズマ症 本疾病は稀で、スペインでは2011年及び2013年に各1人のみの報告、2012年は発生なし。 11. ヒトの条虫症 ヒトの条虫症は報告義務疾患ではないことから、データが少ない。 12. アニサキス症 アニサキス症の発生は近年増加しており、魚介類中に当該寄生虫が多いことと食習慣の変化(生の又は完全に加熱調理されていない魚介類の喫食の増加)によると見られるが、検査技術の向上にもよる。魚介類及びその製品中のアニサキスは2011年9.8%、2012年14.3%、2013年8.7%。 13. 薬剤耐性 (1) サルモネラ属菌 2011~2013年に分離されたサルモネラ属菌47株のうち38株が耐性を持っていた(80.85%)。概してテトラサイクリン、アンピシリン及びスルホンアミドに対する耐性が高かった。特に豚肉ではナリジクス酸に対する耐性も高かった。 (2) カンピロバクター 2011~2013年に分離されたカンピロバクター63株のうち54株が耐性を持っていた(85.7%)。カンピロバクター感染症の治療に最も使用される抗生物質エリスロマイシンへの耐性は13株のみであった。テトラサイクリン、アンピシリン、シプロフロキサシン及びナリジクス酸に対する耐性が高かった。 (3) 大腸菌 得られた結果によれば、検体の70%が耐性を持っており、特に牛肉の検体ではテトラサイクリン、クロラムフェニコール、アンピシリン、スルホアミン、ストレプトマイシン、ゲンタマイシンに対する耐性が高かった。他の動物種では分離数が非常に少なく、また、耐性が検出される割合はより少なかった。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | スペイン |
情報源(公的機関) | スペインカタルーニャ州食品安全機関(ACSA) |
情報源(報道) | スペインカタルーニャ州食品安全機関(ACSA) |
URL | http://www.gencat.cat/salut/acsa/html/ca/dir1312/informe_barometre_seg_ali_cat.pdf |