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資料管理ID syu04380420109
タイトル 論文紹介:「メキシコ湾沿岸でのカキノロウイルス集団感染に関するモデリング及び予測」
資料日付 2015年11月3日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Environmental Health Perspectives (2015年11月3日電子版)に掲載された論文「メキシコ湾沿岸でのカキノロウイルス集団感染に関するモデリング及び予測(Modeling and Prediction of Oyster Norovirus Outbreaks along Gulf of Mexico Coast)、著者J. Wang & Z. Deng(Louisiana State University
, 米国)」の概要は以下のとおり。
背景:カキノロウイルス集団感染はヒトの健康にしばしば高いリスクをもたらす。しかしながら、集団感染を制御する環境因子については殆どわかっていない。また、一般的に集団感染の発生は予測不可能であり、予防対策はほとんどとられていない。
目的:環境の予測因子を用いてカキノロウイルス集団感染のリスク予測のための数理モデルの開発を実施した。
手法:米国メキシコ湾沿岸のルイジアナ州のカキ採捕地域から集められた21年間の環境及びノロウイルス集団感染データを用いて、NORFモデルと呼ばれる新たな確率に基づく人工神経ネットワークモデルが開発された。
結果:モデルから得られたノロウイルス集団感染発生の確率に最も影響するのは、水位計の高さ(カキの養殖棚の水深)及び水温で、次いで風力、雨量、塩分濃度であることがわかった。ノロウイルス集団感染は、一般的に極めて低い水位、低水温、低塩分濃度、沿岸部の強風及び先行豪雨の時に発生していることが示された。NORFモデルは1994~2014年間のカキノロウイルス集団感染を全て予測した。特に、ノロウイルス集団感染はNORFモデル予測確率が>0.6の場合に発生していた。一方で、予測確率<0.5の時には集団感染は発生しなかった。予測確率が0.5~0.6の時には集団感染は発生する可能性がある。
結論:我々の研究結果は更なる確認が求められる。しかし、カキノロウイルス集団感染発生はNORFモデルを用いることで予測が可能となることを示した。カキノロウイルス集団感染をその開始時に予測することができれば、感染したとみられるカキ養殖棚を閉鎖することでノロウイルス集団感染のリスクを予防あるいは最小限にすることが可能となるかもしれない。
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Environmental Health Perspectives
URL http://ehp.niehs.nih.gov/wp-content/uploads/advpub/2015/11/ehp.1509764.acco.pdf