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資料管理ID syu04220250301
タイトル 論文紹介:「生体外のラットの心臓及び分離した筋細胞の低用量のビスフェノールSの迅速な応答及び作用メカニズム:雌に特異的な催不整脈作用の知見」
資料日付 2015年2月26日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Environmental Health Perspectives(2015年2月26日電子版)に掲載された論文「生体外のラットの心臓及び分離した筋細胞で、低用量のビスフェノールSの迅速な応答及び作用メカニズム:雌に特異的な催不整脈作用の知見(Rapid Responses and Mechanism of Action for Low-Dose Bisphenol S on ex Vivo Rat Hearts and Isolated Myocytes: Evidence of Female-Specific Proarrhythmic Effects)、著者X. Gao (Department of Pharmacology
, University of Cincinnati College of Medicine
, USA)ら」の概要は以下のとおり。
 背景:ビスフェノールS(BPS)は、一部の“ビスフェノールA(BPA)フリー”の消費者製品及び感熱紙中にBPAの代替として、ますます使用されてきている。広範囲に及ぶヒトのBPSへのばく露が報告されてきた。しかしながら、BPSの生物学的及び毒性影響の可能性は、不明なところが多い。
 目的:ラットの心臓における、性別の違いによるBPSの迅速な影響及びその基本的なメカニズムを明らかにすること。
 方法:電気生理学、共焦点及び従来型の蛍光画像解析並びに免疫ブロット法を使用して、ラットの心臓におけるBPSの迅速な影響(rapid effects)を調べた。
 結果:雌ラットの心臓において、10マイナス9乗M(mol/L)でのBPSの急性ばく露は、心拍数を上昇させ、カテコールアミン存在で誘導されたストレス条件下で、心室性不整脈の頻度を著しく増加させた。BPSは、雌ラットの心室筋細胞において、催不整脈惹起作用(arrhythmogenic triggered activities)の発生率を増加させ、筋細胞のカルシウムイオン処理を、特に筋小胞体からの自発的なカルシウムイオン放出を変えた。BPSの作用の用量反応は、逆U字形であった。
 筋細胞のカルシウムイオン処理におけるBPSの影響は、エストロゲン受容体βシグナルによって介され、リアノジン受容体及びホスホランバンを含む重要なカルシウムイオン処理たん白質のリン酸化を迅速に増加させる。BPSの催不整脈性の影響は、雌特異的であった。雄ラットの心臓は、器官、筋細胞及びたん白質レベルで、BPSに影響されなかった。
 結論:低用量のBPSの迅速なばく露(rapid exposure)は、雌ラットの心臓で催不整脈性の影響があった。それらの影響は、器官、細胞及び分子レベルにおけるBPAで報告されたそれらと、著しく似ている。BPSの生物活性及び安全性並びに他のBPA類似化合物の評価は、それら物質がBPA代替として消費者製品で使用される前に必要である。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Environmental Health Perspectives
URL http://ehp.niehs.nih.gov/wp-content/uploads/advpub/2015/2/ehp.1408679.acco.pdf