食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04170460372
タイトル アルゼンチン医薬品食品医療技術管理局(ANMAT)、加工食品中のトランス脂肪酸の最大許容値を5%(総脂肪中)とする規則の発効を公表
資料日付 2014年12月4日
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概要(記事)  アルゼンチン医薬品食品医療技術管理局(ANMAT)は12月4日、加工食品中のトランス脂肪酸の最大許容値を5%(総脂肪中)とする規則が12月より施行されることを公表した。
 2010年12月にアルゼンチン食品規則(Codigo Alimentario Argentino)に収載された第155条第3項は、加工食品中のトランス脂肪酸含有量について、植物油及びマーガリンなどの直接喫食する食品は2%、その他の食品は5%の基準値を定める。本改正に食品製造業が適合するための猶予期間は最大4年とされており、猶予期間は今月終了する。
 ANMATの国立食品研究所(Instituto Nacional de Alimentos:INAL)などの食品管理機関が2014年に行った調査は、まだ義務とされていない食品もあるにもかかわらず、食品製造業界のアルゼンチン食品規則第155条第3項の遵守率は高いことを示した。
 当該調査によると、市販のマーガリン及び油の主要ブランドの100%が基準値を遵守していた。菓子は78%、エンパナーダ(訳注:挽き肉などを包み焼いた又は揚げたもの)・ケーキ生地のブランドは92%が基準値を下回った。ケーキ・菓子用チョコレートコーティング、ベーカリー製品、アルファフォーレス(訳注:コンデンスミルクをはさんだクッキー)及びシリアルバーでは基準値を超えていたものもあった。
Q. トランス脂肪酸とは?
 食品加工に由来するトランス脂肪酸は、植物性油脂を半固体油脂にする部分水素化の工程で生成される脂肪酸である。また、不飽和脂肪酸を含む油脂の脱臭(精製)工程や揚げ物などの非常に高温での長時間加熱の際にも生成される。
 揚げる際の安定性、耐久性、可鍛性及長期保存性などの技術的便益により食品製造業で使用され、パイ・エンパナーダ・ケーキ生地などのベーカリー製品、菓子、チョコレートコーティングなどに存在することがある。
 トランス脂肪酸は反すう動物の胃の中の微生物の働きによっても天然に微量に生成されるが、これらのトランス脂肪酸の総摂取量への寄与はわずかであると考えられ、食品加工に由来するトランス脂肪酸のような健康への害はない。
Q. トランス脂肪酸の健康に与える影響とは?
 食品加工に由来するトランス脂肪は、ヒトの健康に害を及ぼす。科学的証拠は食品加工に由来するトランス脂肪酸の摂取と血液中の脂質の代謝異常、また血管の炎症、心血管系・脳血管系疾患及び腎疾患の誘発に関連付ける。これは血液中のLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)の増加を引き起こすことによる。過剰のLDLコレステロールは全身の動脈及び静脈壁に貼り付き、壁を厚くする傾向がある。また、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)を減少させ、コレステロールを制御・除去・再利用する能力の低下を誘発する。
 アルゼンチンでは、循環器系疾患は主な死因である。科学的研究は、一日5gのトランス脂肪酸の摂取は心血管系疾患リスクを25%増加させることを示す。
地域 中南米
国・地方 アルゼンチン
情報源(公的機関) アルゼンチン医薬品食品医療技術管理局(ANMAT)
情報源(報道) アルゼンチン医薬品食品医療技術管理局(ANMAT)
URL http://www.anmat.gov.ar/comunicados/Articulo_Grasas_Trans.pdf