食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04160830149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品媒介病原体に用いる分子的手法及び化学物質のハザードに用いるリードアクロス法に対する新しい研究補助金について公表
資料日付 2014年11月12日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は11月12日、食品媒介病原体に用いる分子的手法(molecular approaches)及び化学物質のハザードに用いるリードアクロス法(read across methods)に対する新しい研究補助金について公表した。概要は以下のとおり。
1. 欧州連合(EU)加盟国内の科学研究機関は、EFSAの現在及び将来のリスク評価作業にとって重要な2つの領域(微生物学的ハザード評価及び化学的ハザード評価)における新しい財源移転に、いま応募することができる。今般の研究事業募集は、欧州全域の科学者及び研究機関の間における科学協力を促進するためにEFSAが提供するいくつかの新しい資金調達機会の第1弾である。
2. 以下2つの領域における研究事業募集は、適格性を有する科学機関(EU加盟国指定のいわゆる「36条機関(※)」)を対象にしている。
(1)食品を媒介とする微生物病原体の同定及び特徴づけのために全ゲノム配列(WGS)解析を特異的に用いる分子的手法
 新しいデータを生成するためにWGSを応用することは、リスク評価機関が、1)細菌の遺伝的多様性への理解を深め、2)疫学的関連性を評価し、3)ヒトに疾病を引き起こす可能性に関するマーカーを特定するのに役立つ。しかし、現在のところ、微生物に係る食品安全に用いるWGS手法の使用経験は、EU域内では限られている。
 食品業界、獣医業界及び医療業界における取組を整合する研究事業は、食品安全及び公衆衛生保護のためにWGSを用いることによる便益を最大化するのに役立つ。データを解析し、それらを公衆衛生活動に用いることができる「平易な表現の」報告書に翻訳する新しい方法も必要である。
(2)食品安全分野における化学物質のハザード評価に向けたリードアクロス法の開発と活用
 化学物質のハザードの同定及び特徴づけに用いる最新手法により、「毒性学のパラダイム」は、実証実験に基づいたアプローチからメカニズムに基づいたアプローチへと転換しつつある。統合的試験方策(Integrated Testing Strategies: ITS)を用いたシステム毒性学の視点をもたらす、(訳注:毒性の)予測ツール及び新しいリスク評価の枠組みが開発中である。ITSによって新しいツールの開発が推進され、また、代替試験法では、化学物質の作用機序/有害転帰経路(Adverse Outcome Pathway)を記述することに重点が置かれている。
 研究事業では、リードアクロス法における1)物理化学的性状(例えば、構造活性相関)の使用、2)哺乳動物及び代替実験動物種(例えば魚類)を用いたin vivo試験及びin vitro試験から得た毒性学的な背景データの使用について調査することが望ましい。それらには、科学的根拠の重み付け手法を用いた、食品及び飼料の安全性に関する事例研究(例えば、農薬、汚染物質、食品添加物、飼料添加物、香料、食品接触材料)を含めることが望ましい。

 ※訳注:EFSAを設置したEUの根拠法令である規則(EC) No 178/2002の第36条で定める、EFSAの業務を支援できる適格性を有するEU加盟国指定機関。
 上記研究事業募集に関する各種書類は、以下のURLからそれぞれ入手可能。
http://www.efsa.europa.eu/en/art36grants/article36/gpefsaafsco201501.htm
 上記研究事業募集の対象機関に関する説明は、以下のURLから入手可能。
http://www.efsa.europa.eu/en/networks/art36.htm
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/141112.htm