食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu04070440475 |
タイトル | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、牛挽肉生産ライン自主管理検査における腸管出血性大腸菌O157:H7検出のサンプリング計画の設定について意見書を公表 |
資料日付 | 2014年6月3日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は6月3日、牛挽肉生産ライン自主管理検査の枠組みにおける腸管出血性大腸菌O157:H7検出のためのサンプリング計画の設定について食品総局(DGAL)から諮問を受けて提出した意見書(26ページ、2014年5月6日付け)を公表した。 1996年~2012年の間に溶血性尿毒症症候群(HUS)の患者1 ,685人の届出があった。このうちの2.5%が挽肉を食べたことによる集団感染(2名以上)である。他は食品由来か否かに関係なく散発症例である。したがって挽肉によるHUSの流行は稀であるが、低年齢児童では死亡又は腎臓に深刻な後遺症を残すことがある。2004年~2014年の間に3回流行があり、この時期に届出があった1 ,034人のうちの42人の患者は3回の流行時に発生している。 DGALは、フランスで生産され販売される挽肉について、腸管出血性大腸菌O157:H7の自主検査を精肉加工業者に義務付けようと考えている。このためのサンプリング計画は以下のとおりである。 ・挽肉混合物について m = 1CFU/25g、n = 1、c = 0 ・肉塊(ブロック肉)について m = 1CFU/75g、n = 4、c = 0 ここで、mは不適合限界、nは検体数、cは不適合検体最大数 ANSESは2011年、微生物分析法を確立することによって、HUS集団感染リスクを低減するものとしている。但し、この低減を評価するための十分なデータはない。 問題は、ハンバーグステーキを食べたことによるHUS集団感染予防のための管理・検査で、肉塊(ブロック肉)から取る検体と挽肉混合物から取る検体の2つのサンプリング・プロトコルの有効性比較に関するものである。本意見書では、流行性のケースについてのみ影響低減(有効性)を算出している。 行ったモデル化は、複雑であるが、考慮すべき多くの段階(工程)を考慮し、消費者の暴露量を最大化する幾つかのパラメータを設定する必要がある。 ・牛が最も多く志賀毒素産生性大腸菌(STEC)を排泄する一つの時期を選択する。 ・現行の方法ではO157:H7のみしか検出できないが、潜在的な高病原性の志賀毒素産生性大腸菌(STEC-PHP)の全ての血清型、即ちO157:H7、O103:H2、O26:H11、O145:H28及びO11:H8を検出する。 ・トリミングを終えた汚れた枝肉は、業者がミンチステーキの製造に使用しないように集積する。 ・フランスで消費される全てのハンバーグステーキに対して評価検討した対策を適用する(フランスで消費されるハンバーグステーキのうちの相当量は外国で生産されていることから、これらの対策が国際レベルで適用される枠組みでのみ現実的なシナリオとなる)。 与えられた評価検討時間では、モデルの入力パラメータに対する感度を検討分析することも、ハンバーグステーキを食べたことによる(流行性及び散発性)HUS患者全体を考慮した提起された問題を拡大することもできなかった。 サンプリング・プロトコルとしては肉塊(ブロック肉)から検体を取る方法よりも挽肉混合物から検体を取る方法の有効性が高いことが示された。このモデルの限界と実施したより保守的な(安全側の)選択を考慮すると、このモデルで計算された流行性の患者発生の確率の低減量は、一桁(un ordre de grandeur/order of magnitude)と解釈すべきである。挽肉混合物の検体を使ったプロトコルのケースでは44~99%の間である。この低減レベルは散発性の場合には外挿できない。この評価に使うためにはモデルの大幅な適応化(カスタマイズ)が必要となる。 ANSESは、低年齢児童、妊婦及び免疫抑制患者は中心部まで良く火を通したハンバーグステーキのみを食べるよう注意喚起する。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | フランス |
情報源(公的機関) | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES) |
情報源(報道) | フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES) |
URL | http://www.anses.fr/sites/default/files/documents/BIORISK2013sa0223.pdf |