食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03950230149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、アセタミプリド及びイミダクロプリドの発達神経毒性の可能性に関する科学的意見書を公表 |
資料日付 | 2013年12月17日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は12月17日、アセタミプリド(acetamiprid)及びイミダクロプリド(imidacloprid)の発達神経毒性の可能性に関する科学的意見書(2013年11月21日採択、51ページ)を公表した。概要は以下のとおり。 1. 抄録 EFSAは、ネオニコチノイド系殺虫剤のアセタミプリド及びイミダクロプリドの発達神経毒性(developmental neurotoxicity: DNT)の可能性に関する科学的意見書を出すよう「植物保護製剤及びそれらの残留物に関する科学パネル」(PPRパネル)に依頼した。これらの化合物によるニコチン性アセチルコリン受容体(nAChRs)の刺激及び/又は脱感作が、ニコチンと共に発生するため、哺乳類の神経系の発達に影響を及ぼす可能性がin vitro試験(クロダら(Kimura-Kuroda et al.)、2012)によって示唆された。 PPRパネルは、アセタミプリド及びイミダクロプリドのDNTの可能性を評価するため、公表文献、評価報告書素案及び認可のために提出された申請書類を精査した。 PPRパネルは、いくつかの方法論的な限界が特定されているものの、いずれの化合物も神経の発達及び機能に影響を及ぼす可能性があると結論づける。イミダクロプリド及びアセタミプリドについて利用可能なDNT試験を考慮すると、重要な不確実性がまだ残っており、特にアセタミプリドについてDNTの可能性及び用量-反応関係を明確に特徴づけるため、経済協力開発機構(OECD)の試験ガイドライン(TG)426(訳注:げっ歯類を用いた神経毒性試験)に準拠した更なるin vivo試験が必要である。 PPRパネルは、(1)イミダクロプリド及びアセタミプリドの現行の急性参照用量(ARfDs)は、これらの有効成分について考えられるDNTから消費者を保護するには十分ではない可能性がある、(2)アセタミプリドの一日摂取許容量(ADI)に関して確かな結論を出すことはできない、と考える。既存の毒性学的データの解析に基づき、さらに保守的な(訳注:より安全側に立った)参照値が提案される。しかし、イミダクロプリドの現行ADIは、当該有効成分の発達神経毒性の可能性から消費者を保護するにあたり十分であると考えられる。 クロダら(2012)が使用したin vitro系試験の限界により、当該試験を許認可の分野におけるスクリーニング手段として用いることはできない。PPRパネルは、必須DNT試験の提出を求める明瞭で一貫性のある基準を欧州連合(EU)域内で明確にすることを推奨する。この基準には、物質のDNTの可能性について評価するためのin vivo TG 426を補完する、確かで信頼できる、妥当性が確認されたin vitro試験及びその他の代替手法によって構成される総合的なDNT試験方針の策定が含まれ得る。 2. 要約(訳注:参照値に関する勧告部分のみ抜粋) PPRパネルは、アセタミプリドのより保守的な無毒性量(NOAEL)の2.5mg/kg体重/日を、ADI、ARfD及び許容作業者暴露量(AOEL)の算出の出発点として用いることを勧告する。その結果、ADI、ARfD及びAOELは、すべて0.025mg/ kg体重/日に設定されることになる。新たな、かつ、信頼性のより高いDNTデータが利用可能になった場合、この出発点は変更されうる。 イミダクロプリドの現行のARfD及びAOELは、本有効成分の考えられる発達神経毒性から消費者を十分に保護していない可能性があるため、PPRパネルは、これらの参照値をADI(0.06mg/kg体重/日)と同じレベルに保守的に引き下げることも勧告する。 クロダらによるアセタミプリド及びイミダクロプリドのin vitro試験に関する論文(2012)は、以下のURLから入手可能。 http://www.plosone.org/article/fetchObject.action?uri=info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0032432&representation=PDF |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/3471.pdf |