食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03850820475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、水産物を食べることについて勧告及び提言を発表
資料日付 2013年7月8日
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分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は7月5日、水産物を食べることについて勧告及び提言を発表した。その概要は以下の通り。
 魚介類、甲殻類、貝類などは高い栄養価を有しており、家庭の食事メニューの選択肢に入れることを勧めている。よって、週に2食分を魚、脂肪含有量の高い魚にすることを推奨している。しかし、水産物の生息環境の特徴やある種の生物学的特性から、これらの水産物由来の食品が化学物質(特にPCBやメチル水銀)や微生物(細菌や寄生虫など)で汚染している可能性がある。したがって、水産物を食べることについて、特に感受性の高い集団(女性、低年齢児童)に対して幾つかの特別な勧告をした。
[一般国民に対する提言]
・週に2食分の魚を食べること。2食分のうちの1食分は脂肪(長鎖ω3脂肪酸)の多いサケ、イワシ、サバ、ニシン、マスのくん製などの魚にする。
・魚種も生産地も様々に変えること
・生物濃縮性の高い淡水魚(ウナギ、コイ、ナマズなど)の摂取は月に2回を限度とすること
・海水魚は中心部まで十分火を通すこと
・生魚を食べるときは
 -購入後できるだけ速やかに内臓を除去するか、魚屋に内臓を取ってもらうこと
 -食べる前に家庭の冷凍庫に7日間冷凍保存すること
・養殖が認可され管理されている海域以外の海域で採捕された貝類は食べないこと
・生の貝類や甲殻類、ウニなどは冷蔵庫から出して2時間以内に食べること
[魚類と水産物の保存]
 品質を保つために、以下の点を推奨する。
・買ってから家までは保冷バッグを使用すること
・加入後はできるだけ速やかに内臓を除去すること又は魚屋に内臓を除去してもらうこと
・これらの食品は家庭の冷蔵庫で最も温度が低い部分(0~4℃)で保存すること
・購入当日に食べてしまうこと又は48時間以内に食べてしまうことが望ましい
[感受性の高い集団への提言]
・生物濃縮性の高い淡水魚については女児、妊娠可能年齢の女性、授乳期の女性、妊婦及び3歳未満の子供は2か月に1食分に制限する。高齢者や免疫が低下している者は2食分/月を限度とする。
・肉食天然魚(マグロ、アンコウ、スズキ、エイなど)については、女児、妊娠可能年齢の女性並びに高齢者や免疫が低下している者には特別な注意はない。授乳期の女性、妊婦及び3歳未満の子供は制限すること。
・メカジキ、マカジキ、シキ、サメ、ヤツメウナギなどについては女児、妊娠可能年齢の女性並びに高齢者や免疫が低下している者に対しても特別な注意はない。しかし授乳期の女性、妊婦及び3歳未満の子供は食べないこと。
・遵守すべき特別な衛生対策は、女児、妊娠可能年齢の女性、授乳期の女性については一般の提言を参照のこと。妊婦及び3歳未満の子供並びに高齢者や免疫が低下している者については、生魚や加熱不十分な魚及びくん製は食べないこと。生や加熱不十分な貝類は食べないこと。加熱調理済みのむき身で販売されている甲殻類は食べないこと(甲殻類は消費者自らが加熱調理すること)。
[魚類や甲殻類やウニなどのリスクと便益]
 肉と同様に、魚は素晴らしいたん白質源であり、ミネラルやビタミンも豊富に含んでいる。魚種によっては、長鎖ω3脂肪酸の供給源で、心血管疾患予防や網膜、脳、神経系の発達や機能に有効なことから栄養面で特に高い関心を呼んでいる。
 しかし、海水・淡水の水産物はダイオキシン、ポリ塩化ビフェニル(PCB)やメチル水銀などを含む環境公害物質で汚染されている可能性があり、過剰暴露すると健康に有害な作用を及ぼす可能性がある。また、これらの食品は、淡水又は海水中のヒト由来、動物由来、水・土壌由来の病原性微生物で汚染している可能性がある。水をろ過する貝類は菌類、ウイルス類や寄生虫類を大量に濃縮する可能性があり、このため認可を受け管理された海域以外で採捕された貝類は、ヒトへの感染源となる場合がある。
[資料]
 フランス国民栄養健康計画の栄養所要量見直しで水産物摂取のリスク/便益に関する勧告について提出した 2013年6月3日付けANSES意見書(7ページ)は以下のURLから入手可能。
Http://www.anses.fr/fr/documents/NUT2012sa0202.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.anses.fr/fr/content/poissons-et-produits-de-la-p%C3%AAche-synth%C3%A8se-des-recommandations-de-l%E2%80%99agence