食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03770070208
タイトル オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)、主任科学者のデスクから-「食品添加物」に関する見解についての記事を公表
資料日付 2013年2月25日
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概要(記事)  オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)は2月25日、主任科学者のデスクから-「食品添加物」に関する見解についての記事を公表した。概要は以下のとおり。
 人気のある雑誌や新聞を読んだり、テレビを見たりソーシャルメディアを調べれば、食品添加物についての記事に出くわすことがある。
 多分、食品添加物ほど注目されている食品原材料は他にないといっていいであろう。食品添加物は、ある場合には食品の安全を確保し食中毒を防止するために必須であり、また、ある場合にはヒトの健康上の潜在的な懸念とされている。食品添加物はなぜ使用されるのか、安全であるか、一部の国において許可され、他の国では許可されていないのはなぜかという質問がFSANZに定期的に寄せられる。
 添加物は豪州及びニュージーランドにおいては食品基準コードの下に許可されている。添加物は、食品の腐敗を防止し食中毒を予防する防腐剤、食品の着色料、甘味料、食品のpHを変えるなどのさまざまな理由で使用されている。しかし、添加物は使用される前にFSANZによって認可されなければならない。つまり食品企業は、添加物が認可された技術的機能(例えば、防腐剤はソーセージの傷みを止める)を果たすために必要であることを証明しなければならない。
 最も重要なことは、短期及び長期にわたりヒトの健康及び安全性を守るために安全であることを証明しなければならないことである。最大許容量は食品添加物が機能するために必要な最小量に設定されている。一般的に食品安全上の懸念がなく、短期間でさえもこの基準値を超える場合は法律違反となる。豪州及びニュージーランドで行われている食品添加物の認可に関する一般的な枠組みは世界中のほとんどの国で適用されている。
 食品添加物について人々が懸念する一般的な問題の一つは、なぜわが国では許可されている添加物が、別の国では許可されていないのかということである。これにはいくつかの理由がある。異なる地域の国々では、食品摂取パターン、環境及び気候並びに食品製造工程が異なる。食品は消費者のもとに届くまで膨大な距離を移動する可能性があり、貯蔵寿命を延ばすために防腐剤が必要とされる。他の地域では食品はほんの短い距離を移動するだけかもしないので、防腐剤は全く又は同じ量は必要ではない。豪州ではオージーバーベキューに使われるソーセージは長い距離を移動する可能性があるので、貯蔵寿命を延長するために防腐剤を必要とする。欧州では地域で製造されたソーセージが比較的短距離を輸送されるだけかもしれない。同様に、それぞれの国はその国の消費者及び文化を反映した異なった食品着色料を使用している。
 多くの場合、実際、添加物を必要としないか代替品があるため、その国又は地域の食品製造業者が、その食品添加物を使用する許可を申請しなかった場合、食品添加物は「禁止されている」として報告されている。
 最後に、なぜ添加物がある国で許可されているが他の国では許可されていないかは食品安全の法的な理由がある。人々はさまざまな食品を食べるので、世界のある地域においては食べても安全とみなされるが、他の地域においては安全とみなされない場合がある。食品規制当局は、現地の習慣、嗜好及び文化を考慮して、非常に慎重に摂取パターンを研究している。このことは、食品添加物を許可するかどうかを決定する際に、食品規制当局の責任がいかに重要であり、いかに慎重でなければならないかを示している。
 豪州及びニュージーランドは、世界中で最も安全な食料供給を行なっている国の一つである。食品添加物の注意深い監視を含めた安全性の高いレベルが保証されているので消費者は安心することができる。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.5/2013(2013.03.06)P27~28
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
地域 大洋州
国・地方 豪州
情報源(公的機関) 豪州・NZ食品安全庁(FSANZ)
情報源(報道) 豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)
URL http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/scienceinfsanz/fromthedeskofthechiefscientist/