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資料管理ID syu03730480164
タイトル オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)、食品中のA型肝炎ウイルスとロタウイルスの検出と遺伝子タイピング法比較に関する調査研究報告書を発表
資料日付 2012年12月25日
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概要(記事)  オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は12月20日、食品中のA型肝炎ウイルスとロタウイルスの検出と遺伝子タイピング法比較に関する調査研究報告書を発表した。
 食品媒介性ウイルスは、貝類、生鮮食品、非加熱喫食調理済み食品などの殺菌処理がされていない又はほとんどされていない食品の摂取によって感染する。食品媒介性ウイルスの感染源を追跡するためには、食品中と患者に存在するウイルスを比較しなければならない(遺伝子タイピング)。現在は、患者、食品又は水おのおのから検出されたウイルスゲノムの部分が異なれば、ウイルスの比較はできず、感染源の特定はできない。RIVMの研究で、3つのサンプルタイプ(患者、食品、水)からのA型肝炎ウイルスとロタウイルスゲノムのどの部分を検出するかを決定した。このことは食品媒介性ウイルスの感染源の追跡を容易にするものである。
 食品媒介性感染症のウイルスの追跡検査で現在使用されている幾つかの検査分析方法を比較した。ウイルス検査はしばしばポリメラーゼ連鎖反応法(PCR法)によって行われており、この方法は、ウイルスの遺伝物質の一部を検出するものである。ウイルスゲノムの様々な部分を標的とする幾つかのPCR法がある。一般的に、疑いのある食品でのウイルスの存在をPCR法検査で確認し、その後に遺伝子タイピングPCR法でウイルスの遺伝子型を確定する。本調査では、A型肝炎ウイルスとロタウイルスのための複数の特定遺伝子タイピングPCR法を比較した。これら二つのウイルスについて、患者、食品及び水からウイルスゲノムのどの部分が最も効果的に検出できるかを決定した。更にこの調査で、ウイルスゲノムのどの部分が、患者、食品及び水の3つの異なるタイプの検体からウイルスの遺伝子タイピングに最も適当であるかを示すことができた。
 これら2つのウイルスについて、検出用PCR法は、汚染度の低いウイルスを検出できることから、遺伝子タイピング用PCR法より精度が高いことを示したが、遺伝子タイピングはできない。このことは、患者から検出されたウイルスと疑いのある食品から検出されたウイルスが常に同一である、と決定付けることはできないことを意味する。これが正しければ、患者が疑いのある食品の摂取によって感染したか否かは依然として不明となる。ウイルス検出方法とウイルス遺伝子タイピング法を最適化することを提言する。
 報告書(オランダ語42ページ)は以下のURLから入手可能。
http://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/330371006.pdf
地域 欧州
国・地方 オランダ
情報源(公的機関) オランダ/公衆衛生・環境保護研究所(RIVM)
情報源(報道) オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)
URL http://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/330371006.html