食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03730050149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、実験動物及びヒトにおける水銀に係る毒性データに関する文献照合について外部委託した科学的報告書(パート1―有機水銀に関するデータ)を公表 |
資料日付 | 2012年12月20日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は12月20日、実験動物及びヒトにおける水銀に係る毒性データに関する文献照合について、ドイツのForschungs- und Beratungsinstitut Gefahrstoffe GmbH 社(FoBiG)に外部委託した科学的報告書(パート1―有機水銀に関するデータ) (2012年6月9日受理、360ページ)を公表した。概要は以下のとおり。 1. 本研究事業の範囲は、2002年以降に公表され、以前の国際連合食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)合同食品添加物専門家会議(JECFA)のリスク評価において評価されていないヒト及び実験動物におけるメチル水銀(methyl mercury)、無機水銀(inorganic mercury)及び総水銀(total mercury)の毒性に関する科学文献を照合し、取りまとめ、要約することである。 2. メチル水銀に関する疫学データによって、胎児期暴露と発達神経毒性との関連付けについての以前の知見が確認された。最近の知見によって、心血管系及び免疫系に対するメチル水銀の影響が裏付けられる。既存の疫学データについて、リスク評価のための適合性を限定するいくつかの欠点が明らかになった。 3. 発達神経毒性は、動物におけるメチル水銀の最も重要な影響であるとみられる。子宮内暴露した若齢マウスの自発運動について、最小毒性量(LOAEL)の0.01mg/kg体重/日が報告されている。この評価項目に対するラットの感度は低いようである。この動物種の自発運動についての無毒性量(NOAEL)の0.04mg/kg体重/日が報告されている。神経毒性を除く全身性の影響は、神経毒性を生じる用量より高い用量で多く見られている。 4. 試験におけるいくつかの限界(例えば、小規模な試験集団、交絡因子の不十分な制御、不十分な暴露量評価)により、経口摂取後の無機水銀の毒性評価に適切である認証されたデータは特定されていない。実験動物を用いた毒性学的試験によって、(神経毒性、肝毒性、腎毒性、免疫毒性、生殖毒性及び酸化ストレスの)標的器官に関する以前の知見が広範囲で確認された。既存の暫定耐容週間摂取量(PTWI)の算定に使用されたBMDL10値(訳注:暴露群において影響を示す実験動物数を対照群と比較して10%増加させるベンチマーク用量の95%信頼区間の下限値)と同等又はBMDL10値を下回る用量レベルにおいて、無機水銀に関連する毒性学的影響(発生毒性、肝毒性)がある可能性が、複数の動物試験によって示されている。しかし、これらの動物試験のいくつかの限界により、これらの試験から最終的な結論を出すことはできず、こうした知見をさらに確認する必要がある。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/doc/297e.pdf |