食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03710530305 |
タイトル | 欧州連合(EU)、乾燥いちじくに含まれるアフラトキシン類の最大基準値を設定 |
資料日付 | 2012年11月13日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州連合(EU)は11月13日、乾燥いちじくに含まれるアフラトキシン類の最大基準値をアフラトキシンB1:6.0μg/kg、総アフラトキシン(アフラトキシンB1、G1、B2及びG2総量):10.0μg/kgと設定するため、規則(EC) No 1881/2006を一部改正する委員会規則(EU) No 1058/2012を官報で公表した。概要は以下のとおり。 1. 委員会規則(EC) No 1881/2006によって、一定範囲の食品中のアフラトキシンB1及び総アフラトキシン(アフラトキシンB1、G1、B2及び G2の総量)の最大基準値が設定されている。 2. (1)コーデックス委員会における評価の進展、(2)優れた取組の実施によってアフラトキシン類の発生をどの程度防ぐことができるかに関する新しい知見、(3)様々な食用産品中のアフラトキシンB1及び総アフラトキシンについて異なる最大基準値を仮定した場合における健康リスクの差に関する新しい科学的知見を考慮に入れて、乾燥いちじくに含まれるアフラトキシン類の最大基準値を改正する必要がある。 3. コーデックス委員会は、「直接喫食用(“ready-to-eat”)」の乾燥いちじくに含まれる総アフラトキシンの最大基準値を10μg/kgに設定した。この最大基準値は、国際連合食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)合同食品添加物専門家会議(JECFA)の第68回会合で行われたアーモンド、ブラジルナッツ、ヘーゼルナッツ、ピスタチオ及び乾燥いちじくのアフラトキシン類に異なる最大基準値を仮定した場合における、暴露量及び健康リスクへの影響評価を根拠とした。コーデックス委員会は、乾燥いちじくに仮定したどの最大基準値を当てはめても、アフラトキシン類への経口暴露量の合計に有意な影響はないと結論づけた。優れた取組の実施で総アフラトキシン濃度を10μg/kgにすることが可能であると立証された。 4. コーデックス委員会は、いくつかの要因(収穫年、品種、天候)によってアフラトキシンB1と総アフラトキシンの比率に大きなばらつきが観察されるため、総アフラトキシンのみについて最大基準値を設定した。しかし、EU法令では、アフラトキシンB1が最も強力な発がん性物質であるとして、総アフラトキシンの最大基準値に加えて、アフラトキシンB1に総アフラトキシンより低い個別の最大基準値が設定されている。総アフラトキシンは、アフラトキシンB1、B2 ,、G1及びG2の総量である。したがって、アフラトキシンB1に設定される最大基準値が、総アフラトキシンに設定される最大基準値に対応することが適当である。総アフラトキシンの最大基準値に対応するアフラトキシンB1の最大基準値は、2005年以降に収集された乾燥いちじくのアフラトキシン類の量に関するデータを利用して設定された。この計算から、アフラトキシンB1の濃度を総アフラトキシンの平均約50%とする以前の前提と異なり、総アフラトキシンの含有量に対するアフラトキシンB1の含有量の比率は、平均して約0.6(訳注:60%)であることが明らかである。 5. JECFAは、上記の乾燥いちじくに対する様々な最大基準値の暴露量への影響を評価している。その結果は、乾燥いちじくに対する最大基準値の10μg/kgを4μg/kgと比較した暴露シナリオによるアフラトキシンの経口暴露量の増加を0.15~0.26%と推定した欧州食品安全機関(EFSA)食品摂取及び化学物質モニタリング(Dietary and Chemical Monitoring: DCM)ユニットの実施した最新の暴露評価によって確認された。この件に関するEFSAの以前の評価から、この程度の増加は、公衆衛生に悪影響を及ぼすことはないと結論づけることができる。したがって、EU域内で現在適用されている最大基準値を、コーデックス委員会による乾燥いちじく対する総アフラトキシンの最大基準値及びそれに対応するアフラトキシンB1の最大基準値に変更し、規則(EC) No 1881/2006を適宜改正することが適当である。 6. コーデックス委員会は、「直接喫食用」のいちじく以外のいちじくに対する総アフラトキシンの最大基準値を設定していないため、「直接喫食用」のいちじく以外のいちじくに対しては、EUの総アフラトキシンの既存の最大基準値を維持し、アフラトキシンB1の最大基準値のみを、乾燥いちじく中のアフラトキシンB1と総アフラトキシンの濃度の比率に関するより新しいデータを考慮に入れて、適合させることが適当である。 以上の観点から、乾燥果実のカテゴリーから乾燥いちじくを区別して、乾燥いちじくに対するアフラトキシンB1及び総アフラトキシンの最大基準値が設定された。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州連合(EU) |
情報源(報道) | 欧州連合(EU) |
URL | http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=OJ:L:2012:313:0014:0015:EN:PDF |