食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03681100208
タイトル オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)、ヨウ素強化に関するファクトシートを公表
資料日付 2012年10月16日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)は9月、ヨウ素強化に関するファクトシートを公表した。概要は以下のとおり。
 ヨウ素は天然に存在する無機物であり、生命維持にとって必須の栄養素である。ヨウ素は我々が喫食する食品、呼吸する空気、また、飲水中に存在する。ヨウ素は特に胎児及び幼児の健康に重要である。
1. 義務的強化
 2009年10月以降、有機パンや家庭で使用するパンミックスを除く全てのパンに、ヨウ素無添加塩の代わりにヨウ素添加塩を用いることが法令により義務化されている。しかし、製造業者が望む場合は、パンミックスへヨウ素添加塩を加える選択ができる。さらに、無塩パンはヨウ素添加塩を含まない。今回の措置は、オーストラリア及びニュージーランドにおけるヨウ素欠乏の再出現に対処するために取られたものである。ヨウ素添加塩は他の食品にも使用することができる。このことにより、パンを喫食しない人にパンに代わるヨウ素源をもたらす機会を製造業者に与える。ヨウ素添加塩は食品ラベルの原材料名リストに記載しなければならない。包装していないパン及び販売時点で包装されるパンは表示する必要はない。しかし、この情報は要求があれば提供される。
2. 安全性
 全ての利用可能な科学的エビデンスに基づくと、ヨウ素添加塩のパンへの添加は、全ての国民にとって安全である。ヨウ素の義務的強化は、オーストラリア人の平均ヨウ素摂取量を一日当たり約54μg(大きなグラス一杯のミルク中のヨウ素の量とほぼ同じ)増加させると推定している。このヨウ素の増加はヨウ素に感受性の強いヒトにも悪影響を与えそうにない。
 FSANZは規制の制定における専門家によるアドバイザーグループとの協議で、全てのグループにとって、ヨウ素の義務的強化により健康に悪影響を与えるリスクが非常に小さいと結論付けた。
3. モニタリング
 オーストラリア・ニュージーランドの健康当局はフードサプライからのヨウ素量増加の効果をモニターしている。オーストラリア健康福祉研究所は、義務的に強化したヨウ素のモニタリングにおいて全体調整する役割を担っている。
 ニュージーランド・第一次産業省の報告から、ヨウ素強化によって、ヨウ素摂取が不十分と思われる子供の推定割合が30%から4%に減少したことが分かった。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.21/2012(2012.10.17)P17
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
地域 大洋州
国・地方 豪州
情報源(公的機関) 豪州・NZ食品安全庁(FSANZ)
情報源(報道) 豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)
URL http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/factsheets/factsheets/iodinefortification/