食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03640440314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、塩化ジデシルジメチルアンモニウム(DDAC)の食品中の残留量に関して健康評価を行った旨を公表
資料日付 2012年7月9日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は7月9日、塩化ジデシルジメチルアンモニウム(DDAC)の食品中の残留量に関して健康評価を行った旨を公表した。概要は以下のとおり。
 食品業界の品質管理実施時及び政府機関による食品調査期間中に、現在適用されている残留基準値(MRL)の0.01mg/kgを上回る値のDDACが食品から検出された。DDACの残留に関する初めての意見書が2012年6月29日にBfRによって提出されたが(BfR意見書No024/2012、ドイツ語のみ)、当意見書は僅かな数の残留データに基づいていた。それと同時に、BfRは多くの追加的データを提供してきた。多くの新たなデータに基づき、BfRは今回の残留量の消費者に対する健康影響についての評価結果を更新した。
 
 DDACは陽イオン界面活性剤に属する4級アンモニア化合物である。消毒薬及び洗剤に使われ、殺生物剤及び殺虫剤の有効成分である。植物強化剤(plant strengthener)にも含まれている。

 入手可能なデータによると、ほとんどの産品において、DDACのバックグラウンドレベルは現在適用されているMRLを上回っている。また、入手可能なデータからは、MRLを超えた原因は必ずしも明らかでない。柑橘類及びバナナやマンゴーなどの大型の熱帯のフルーツでは高レベルの残留が報告された。これらの果物はDDACにより収穫後に処理されたと考えられる。新鮮なハーブにも極めて高レベルの残留がみられた。現在は市場から排除されている植物強化剤の使用によるものと考えられる。植物用ポット又は資材の消毒が原因である可能性もある。乳及びアイスクリーム中の残留DDACは、搾乳装置、アイスクリーム製造器などの機器の消毒が原因として考えられる。
 ドイツ及び欧州の他国における消費データに基づき、BfRは汚染された食品から摂取されるDDACの摂取量を推定した結果、急性参照量(ARfD)も一日摂取許容量(ADI)も上回らなかった。BfRは、消費者に対しては急性リスク又は慢性リスクの可能性は低いと結論づける。
 BfRは、DDACが含まれている殺生物剤製品の国の認可に関するさらに多くの情報を入手し次第、変更が見られた場合は、DDACのMRLをある程度適切なレベルまで引き上げることは理にかなっていると考える。さらに、食品に接触する機器を消毒した後の適切な洗浄手順に関する明確なガイドラインの確立が推奨される。

 BfRは、DDACに関して0.1mg/kg/体重/日のADI及び0.1mg/kg/体重のARfDを支持する。これまでに報告された食品中の残留量では、ドイツ又は欧州の他国の消費者に対する急性又は慢性の健康リスクは生じそうにない。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/349/health-assessment-of-didecyldimethylammonium-chloride-ddac-residues-in-food.pdf