食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03450030314 |
タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、食品中のアクリルアミドに関する意見書を公表 |
資料日付 | 2011年10月4日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は10月4日、食品中のアクリルアミド(AA)に関する意見書(2011年6月29日採択)を公表した。 AAは、フライドポテト、ポテトチップス、パンや穀物のクランチ等のでんぷんを含む食品を、焼いたり、炒めたり、揚げることにより食品中に形成される。2002年に初めてAAが多量に食品中に検出された。AAは動物実験で発がん作用を示し、遺伝子に影響を与えることから、この発見は科学業界を驚かせた。それ以来、AA及びその代謝物であるグリシドアミドについて多くの研究が実施されたが、ヒトにおけるAAの影響については、まだ完全には解明されていない。 このような背景から、BfRは、研究の現況をとりまとめた。 ヒトと動物の研究では、主にAAの体内動態、変異原性及び発がん性を調査した。ラット及びマウスの長期試験では、AAは明確に発がん性があることが示唆された。変異原性及び発がん作用をまったく示さない閾値に関して、文献上で議論された。入手可能な情報では閾値を出すことはできない。閾値を出すためには当該物質の分子による影響に関する知見が不足している。この点及びAAのホルモンへの影響について、今後の研究で明らかにされるべきである。 BfRは、AAの摂取量と様々な種類のがんとの関連性についての13の疫学研究を評価した。しかしながら、研究全体から一貫した結果を導くことはできなかった。いくつかの研究では、発がん性のリスクの増加が観察されている一方、他の研究では観察されていない。したがって、ヒトのAA摂取量とがんの相関性は、あるとすることも、全くないとすることもできない。おそらく、ヒトの現状の暴露量では実質的にがん発症のリスクを実証できないであろう。 BfRはAAの食品中の含有量及び特定の食品の摂取頻度に関するドイツとヨーロッパの両方のデータに基づいて、消費者の様々なAAの推定暴露量を比較した。また、バイオマーカー(血液、尿)が、AAの摂取量を決定する信頼性の高い方法としてより適しているかどうかについても議論している。 がんの発症リスクを判断するため、BfRは安全係数を出すためのモデル計算を実施した。その結果、AAを多く含む食品を多く摂取する消費者や子どもの安全係数は小さく、健康リスクをもたらす可能性があることを示している。 よって、工業的に生産される食品におけるAAの含有量を低減すべきである。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | ドイツ |
情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
URL | http://www.bfr.bund.de/cm/343/acrylamid-in-lebensmitteln.pdf |