食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03441100164 |
タイトル | オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)、栄養と栄養が注意欠陥多動性障害(ADHD)の子供に及ぼす影響に関する研究報告書についてコメントを発表 |
資料日付 | 2011年10月3日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は9月30日、栄養と注意欠陥多動性障害(ADHD)の子供に対する栄養の影響に関する研究報告書の評価を行い、コメントを発表した。 2009年に保健省の要請で、オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は栄養と注意欠陥多動性障害(ADHD)の分野の文献調査を行った。この調査結果は、現状ではADHD症状を軽減するような特別な食事を特定できないというものであった。食品がADHDに与える影響については、科学的根拠が不十分である。この分野には多くの研究があり、食事とADHDの関係を示唆しているが、(科学的な結論を得るためには)さらなる研究が必要であるとした。 2011年の栄養が注意欠陥多動性障害児に与える影響に関する研究(Impact of Nutrition on Children with ADHD:INCA)では、ADHDの子供における制限除去食(restricted elimination diet:RED)の影響を調べるランダム化比較試験(RCT)を用いた(Pelsser et al.)。INCA研究の著者らは、専門家の厳格な管理の下で実施するREDをADHDの原因が食事にあるのか否かを判断するための有効なツールであると結論づけている。更に、著者らは低年齢のADHD児童には食事療法を考慮すべきであるとも結論づけている。 2009年のRIVMの文献調査の結論を、このINCA研究の結果に基づいて見直す必要があるか否かについて内部調査を実施した。この報告書は、内部調査で検討した研究デザイン、新たな事実の確認、結論について述べたものである。 結論 ・2009年にRIVMが実施した文献調査の結論の要約は、現状ではADHDの治療に栄養が果たす役割について説得力のある証拠がないというものであった。今回も、2011年に公開されたINCA研究の結果によって2009年のRIVMの報告書を見直す必要はないとするものとなった。 ・INCA研究の研究デザインに重大な欠陥がある。 それは主として、対照群で盲検化と差別処置(differential treatment)が行われていないことから、食事やプラセボ効果以外の要因の影響があることを排除できない。 ・食品を原因とするADHDの問題に答える研究概念の実証(proof of principle study ⇒proof of concept study:効果原理の実証)が必要である。 注意点は処理群と対照群に対する盲検化と(被験者に対して)同じアプローチを実現することにある。 ・ADHD児童の食事と栄養状態の質と構成に目を向ける必要があり、ADHDでない健常児童との差異の比較が必要である。 (原文はオランダ語) |
地域 | 欧州 |
国・地方 | オランダ |
情報源(公的機関) | オランダ/公衆衛生・環境保護研究所(RIVM) |
情報源(報道) | オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM) |
URL | http://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/350021002.pdf |