食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03430010110 |
タイトル | カナダ保健省(Health Canada)、化学物質スクリーニング評価Batch6、Batch8、Batch11に関する最終決定を公表 |
資料日付 | 2011年9月10日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | カナダ保健省(Health Canada)は9月10日、化学物質スクリーニング評価Batch6、Batch8、Batch11に含まれる21物質に関する最終決定を公表した。21物質のうち、食品からの暴露の可能性があり、有害であると評価された物質はアジピン酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHA)である。 DEHAは、カナダの環境保護法1999の第71条に基づく調査結果によれば、カナダ(2006年)で1 ,000~10 ,000トン程度製造され、約250トンが輸入されている。DEHAは軟質ビニル系樹脂の可塑剤として使用され、軟質ポリ塩化ビニル製食品パッケージ(ラップフイルム)の可塑剤として使用される可能性がある。カナダの一般消費者は、主に環境媒体、食品(食品パッケージから食品への移行の結果)及び消費財(化粧品、ハンドクリーナー等)を通じてDEHAに暴露していると考えられる。 DEHAは国際機関により「発がん性の可能性がある」と分類されているため、このスクリーニング評価において健康への影響が評価された。中及び高投与量で雌マウスに肝臓がんが観察されたが、ラットでは観察されなかった。提案された発がん作用機序(mode)は、ヒトには生じないと考えられた。そのため観察されたがんは、ヒト及び健康リスク判定(characterization)に対して限定された関連性しかないと考えられた。また、発がん作用機序について十分解明されていないこと及び遺伝毒性に関する入手可能な情報から、DEHAは遺伝毒性はないであろうということが示された。DEHAのヒトの健康へのリスク判定に重要な影響は、発達毒性である。カナダにおける推定暴露量と発達影響の臨界影響量(critical effect levels)との比較、暴露及び健康影響に関してのデータベースに不確実性があることを考慮すると、化粧品などの使用によるDEHAへの暴露マージンは不十分であることが考えられる。推定暴露量と臨界影響量との間のマージンが不十分である可能性を基に、DEHAはヒトの生活や健康に危険を及ぼす又は及ぼす可能性のある量、濃度又は条件で環境に排出される又は排出される可能性があるという結論に至った。 それゆえ、上記の評価結果を総合すると、DEHAはカナダ環境保護法1999の第64条で設定された基準を満たすと結論づけられ、DEHAをカナダ環境保護法1999のスケジュール1に追加することを提案した。 |
地域 | 北米 |
国・地方 | カナダ |
情報源(公的機関) | カナダ保健省(Health Canada) |
情報源(報道) | カナダガゼット |
URL | http://www.gazette.gc.ca/rp-pr/p1/2011/2011-09-10/html/sup1-eng.html |