食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03420010149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、3-MCPD及びそのパルミチン酸エステル類の90日間毒性試験の比較についてEFSAに提出された科学的報告書を公表 |
資料日付 | 2011年9月7日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は9月7日、3-MCPD (3-クロロプロパン-1 ,2-ジオール)及びそのパルミチン酸エステル類の90日間毒性試験での比較について、EFSAに提出された科学的報告書(2011年8月22日、公表容認)を公表した。概要は以下のとおり。 雄雌のWistarラット(10匹/グループ)で、3-MCPD (29.5、7.37及び1.84mg/kg体重/日)あるいは3-MCPDジパルミチン酸エステル (156.75、39.19及び9.78mg/kg体重/日)のいずれかを等モル量投与した 90日間毒性試験が行われた。 3-MCPDジパルミチン酸エステルの生物学的利用能 (bioavailability)を評価した結果、3-MCPDの投与と比較して、3-MCPDジパルミチン酸エステルの等モル用量は、30%低い尿中代謝物(3-MCPDメルカプツレート)をもたらした。 病理組織学的検査から、腎臓及び雄ラットの精巣が3-MCPDにとって標的臓器であることを確認した。3-MCPDジパルミチン酸エステル投与後に観察された変化はいずれも3-MCPDと似ているが、より穏やかで代謝物の尿中排泄に比例して生じていた。腎毒性は、尿細管毒性であり、雌ラットの3-MCPDの高用量投与群(29.5mg/kg体重/日)の 20~50%で急性腎不全を引き起こした。 雌ラットの死亡率についてのベンチマーク用量(BMD(10))及びベンチマーク用量信頼下限値(BMDL(10))は、それぞれ7.4及び2.3mg/kg体重/日であった。 このような高用量で、雄ラットは広範な細胞の脱落(cell depletion)を伴った広範な精巣の毒性を示した。腎毒性は穏やかで明らかに慢性的だった。雄ラットの腎及び精巣構造の重篤な損傷となるBMD(10)は、それぞれ5.6及び8.4mg/kg体重/日であった。対応するBMDL(10)は、2.5及び6.0mg/kg体重/日であった。 3-MCPDジパルミチン酸エステルでは雄ラットの腎及び精巣構造の重篤な損傷となるBMD(10)は、それぞれ41.1及び64.4mg/kg体重/日で、対応するBMDL(10)は、17.4及び44.3mg/kg体重/日であった。これは分子全体への3-MCPD構造部分の寄与と、さらに、おそらく3-MCPDジパルミチン酸エステルのより小さい及び/またはより低い生物学的利用能及び排泄速度によるものと考えられる。 当報告書では、最後に以下の研究をするよう勧めている。 1.Wistarラットの雌における腎毒性の閾値の更なる研究 2.雌雄ラットの腎毒性に対する感受性の違いをあきらかにする動態研究 3.今回得られた急性腎毒性が、一日投与量の問題か、ピーク暴露量の問題かを明らかにするための、飲料水による3-MCPD投与による生物学的利用能及び毒性の比較研究 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/doc/187e.pdf |