食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03311200464
タイトル オーストリア保健・食品安全局(AGES)、食品中の放射性物質に関する情報を公表
資料日付 2011年3月13日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  オーストリア保健・食品安全局(AGES)は3月13日、食品中の放射性物質に関する情報を公表した。概要は以下のとおり。
1. 食品中の放射性物質の検査
 チェルノブイリ原発事故以降AGESは、定期的に食品及び環境中の天然及び人工の放射性物質の含量を検査している。食品は特に乳、肉、野菜、飲料水を検査している。
2. 食品に含まれる天然由来の放射性物質
 人体、土壌、建築材料、食品、飲料水及び空気は、微量の天然放射性物質を含んでいる。
 食品中の天然放射性物質の大部分は、カリウムに0.012%含まれるカリウム同位体(カリウム40)である。生命に重要なカリウムとともに、放射性のカリウム同位体(放射線を出すカリウム)が前述の割合で摂取され、全ての臓器に存在する。
3. 食品に含まれる人工の放射性物質
 食品に含まれる人工由来の放射性物質の含量は、基本的にチェルノブイリ原発事故を受けて測定されている。その際、セシウム137が重要である。汚染のごく一部は、50年前の核兵器実験に由来する。
 放射能(放射線を出す能力)はベクレル(Bq:毎秒1崩壊)という単位で測定される。セシウムの現在の基準値は、乳及び乳幼児用食品(Kindernahrung)は370Bq/kg、その他の食品は600Bq/kgである。
4. 食品検査
 AGESは、ウィーン、リンツ、グラーツ及びインスブルックで、定期的に食品の放射性物質汚染を検査している。サーベイランスプログラムでオーストリア全土の乳を検査しているが、乳の平均セシウム含量は1Bq/kg未満である。肉のセシウム含量は飼料の汚染と密に関連しており、主に牧草を食べる牛の肉が特にセシウムを含んでいる(数Bq/kg)。ほとんどの農産物からセシウムは検出されないが(検出限界約0.2Bq/kg)、野生のキノコ及びベリー類の含量は依然高い(含量の差が大きく、未検出~200Bq/kg)。野生動物の肉及びニセイロガワリ(※訳注:キノコの一種)のセシウム含量は例外的に高い(最大1
,000Bq/kg)
5. 食品による放射線暴露
 オーストリアは、チェルノブイリ原発事故の影響を最も受けた欧州の国の一つであり、平均して輸入食品の汚染レベルの方が国産食品より低い。
 天然に由来しない放射性物質を含む食品の摂取による放射線暴露は、年間の総線量の1%未満である。
地域 欧州
国・地方 オーストリア
情報源(公的機関) オーストリア保健・食品安全局(AGES)
情報源(報道) オーストリア保健・食品安全局(AGES)
URL http://www.ages.at/ages/ernaehrungssicherheit/thema-lebensmittel/radioaktivitaet-in-lebensmitteln/