食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03310030149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、茶、ハーブ浸出液、香辛料、ローズヒップ、生鮮ハーブ中におけるニコチンの暫定的な残留基準値の設定に関する理由を付した意見書を公表 (2/2)
資料日付 2011年3月4日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は3月4日、茶、ハーブ浸出液、香辛料、ローズヒップ、生鮮ハーブ中におけるニコチンの暫定的な残留基準値(MRL)の設定に関する理由を付した意見書(2011年3月2日付け)を公表した。概要は以下のとおり。
5. EFSAのPRIMo (訳注:残留農薬摂取量の算出モデル)に組み込まれた欧州のいずれの食習慣においても消費者の長期摂取による懸念は確認されなかった。推定総摂取量は一日摂取許容量(ADI)の12%~85%の範囲であった。主要な食事経由摂取量は、0.01mg/kgの一律基準が適用される植物及び動物由来産品によるものであった。全体的な食事経由摂取量に対する検討対象作物の寄与はわずかであった。これらの産品中で寄与が最も高かったのは、最大でADIの0.7%に及んだ茶と特定された。
6. 急性リスク評価によって、消費者の短期暴露は急性参照用量(ARfD)を下回ると予見されることが明らかにされた。ARfDに対する割合を算出した最大暴露量は、シナモン(92.9%)、茶(69%)、しょうが(40.2%)、フェンネル(26%)及びバニラのさや(26%)であった。特にシナモン及びバニラのさやによる推定暴露量は、当該2産品の消費量が非現実的に高いとみられるため、実際に予見される暴露量を過大評価していると考えられた。しかし、EFSA のPRIMoにはハーブ浸出液の消費データが含まれていないため、この産品について追加の算出が必要と考えられた。この急性摂取量の算出シナリオにおいては、体重10kgの小児が、カモミール茶に対する4mg/kgのMRL案における残留物を含むティーバッグ(2g)1袋から調製したハーブ浸出液を消費していると想定されている。当該残留物がこの浸出液に完全に移行すると仮定した場合、この小児の暴露量はARfDの100%と算出される。
7. ローズヒップ、生鮮ハーブ、茶、ハーブ浸出液(カモミール茶を除く)及び香辛料におけるニコチンの予見される残留物が公衆衛生上のリスクを有する可能性は低いとEFSAは結論づける。カモミール茶に対するMRLの第1案4mg/kgによる比較的高い濃度の残留物では、ARfDに近似した又はARfDと同じ暴露量となる。EFSAは、消費者の安全マージンを増やし、より高いニコチン除去率をもたらすカモミール茶のリスク管理の2つの選択肢(訳注:MRLの第2及び第3案)を出した。EFSAは、規制対象の残留物定義をニコチンとして、ローズヒップ:0.3mg/kg、生鮮ハーブ:0.4mg/kg、茶(茶樹の乾燥又は発酵させた葉及び茎):0.6mg/kgなどのMRL案を、リスク管理の3つの選択肢とともに勧告した。

 国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報
 No.5/2011(2011.3.09)(化学物質)p7
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2011/foodinfo201105c.pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/2098.pdf