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資料管理ID syu03300710475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、めん羊の定型スクレイピーに対する遺伝的耐性を高める枠組みにおける遺伝子型予測の利用について意見書を提出
資料日付 2011年2月7日
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概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は、生産用めん羊の定型スクレイピーに対する遺伝的耐性を高める枠組みにおける遺伝子型予測の利用について食品総局(DGAL)から諮問を受け、2010年12月24日付で意見書を提出した。
 遺伝子型予測は親の遺伝子型から演繹法によって遺伝子型を識別するものである。
 定型スクレイピー耐性遺伝子型改良プログラムの枠組みで、遺伝子型予測システムは既にめん羊の育種に使用されている(これらの予測は特に遺伝育種政策に関する2010年7月13日付ANSES意見書に記述された核育種場(les noyaux de selection)における耐性動物の割合を定めるのに使用されている)。
 このシステムは繁殖業者から購入して生産家畜群に導入された雄めん羊に生物学的検査による遺伝子タイピングを行わなくてもよいように、これらの育種に基づいて設定した予測を使用することを目的としている。従ってこのシステムの使用は、ARR対立遺伝子(スクレイピー耐性がある)出現頻度を増加させることを目的として生産家畜群に導入された核育種場由来のめん羊にのみ限定される。
 フランス国立農学研究所(INRA)、フランス国立育種促進センター(France UPRA Selection:旧Rases de France)及び畜産研究所は通達で分子データベース(INMOLE:訳注:フランスの遺伝子データベースで現在約67万の遺伝子型を収納している)の抽出を紹介し、予測システムや分析による遺伝子タイピングに誤差リスクがあることを示している。
 実施した分析に拠れば、遺伝子型予測を使用した誤差率は分析による遺伝子タイピングの誤差率より高い。生産用飼育場に売却された核育種場由来の雄めん羊に関していえば、雄めん羊遺伝子型予測誤差率がめん羊群に及ぼす影響は総体的に低いと考えられる。反対に、ANSESは累積誤差のリスクがあるので、複数の世代を重ねた予測システムは利用しないよう勧告する。
 他方、誤差率を低減するためには、遺伝子タイピングや予測についても、次の点を順守することが求められる:
・移動送達書を用いた厳密かつ継続的な個体識別。
・血統情報の保管。
・予測システム利用は家畜繁殖農場に限定。実際、飼育農場の選別のための基本的な血統に関する知識は総体的に低く、充分な信頼性を確保できない。
 ANSESはまた、例えばランダムに検査する管理措置を導入するなど、短期的及び長期的に予測システムの信頼度を監視することが必要であることを指摘する。予測システム利用による高い誤差率、即ち個体の血統と識別を綿密に行う必要性を考慮すると、予測システムの利用は、分析による遺伝子タイピングの単純使用に比べ、追加費用が出てくる可能性がある。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.afssa.fr/Documents/ESST2010sa0194.pdf