食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03300040478
タイトル 英国化学物質規制委員会(CRD)、野生キノコにおけるニコチン残留に関する更新情報を公表
資料日付 2011年2月17日
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分類2 -
概要(記事)  英国化学物資規制委員会(CRD)は2月17日、野生キノコにおけるニコチン残留に関する更新情報を公表した。
 2009年の更新情報 14(Information Update 14/2009)では、野生のキノコから一律基準の残留基準値(MRL)(0.01mg/kg)を超えたニコチンが検出されたことについて報告し、欧州委員会が欧州食品安全機関(EFSA)の助言を基に生鮮野生キノコで0.04mg/kg、ヤマドリタケを除く乾燥野生キノコで1.2mg/kg、また乾燥ヤマドリタケで2.3mg/kgの暫定MRLガイドラインを設定していたことに留意した。この時点では、ニコチンの残留が天然のものか、汚染によるものかあるいは農薬使用に由来するものか不明であった。欧州委員会(ECは、各加盟国に対し合計1
,000サンプルを分析し、その結果を2009年12月31日までに報告するよう要請した。輸入野生キノコのEU市場における英国の市場占有率に基づいて、CRDは約20輸入サンプル及び代表的な国産品サンプルを検査するよう要請された。
 ECは、各国の調査結果を2010年2月のフードチェーン・動物衛生常任委員会(SCoFCAH)の会合で報告した。多くのサンプルでニコチンが検出され、最大で9.3mg/kgであった。英国の検査では、24サンプル中21サンプルからニコチンが検出され、そのうち5サンプルは暫定ガイドライン値を超過していた(最大値は生鮮野生キノコで0.14mg/kg、乾燥野生キノコで2.12mg/kg、乾燥ヤマドリタケで3.91mg/kg検出された)。検出された最大残留物についてはリスク評価が行われた。
 英国のモニタリング結果の詳細については以下のURLを参照。
http://www.pesticides.gov.uk/uploadedfiles/Web_Assets/PSD/wild_mushrooms_results.pdf
 EFSAはまた、業界から提出された広範なモニタリング・データ及び中国当局から提出された800以上のサンプル分析結果についても考察した。中国の検査では、検査した全ての野生キノコからニコチンが検出され、幾つかのサンプルでは暫定MRLを超過するものもあった。ニコチンが内因性物質であり、農薬使用または採集及び加工中における汚染によるものではないと結論付けている。
 2010年3月のSCoFCAH会合で野生キノコにおけるニコチンの暫定MRLガイドラインを法定化する提案について合意され、その後2010年8月に規則 (Regulation 765/2010)として発表された。これらの暫定値は、さらなる研究結果が入手され次第、2年以内に見直されることになっている。
 ECは、ナス科の作物、茶、ハーブなど他の食品からもニコチンが検出されることについて警告している。EFSAは、さらに詳細な結果が入手された際に、これらの作物について評価を行うよう要請される可能性がある。
 関連情報については以下のURLから入手可能。
Information Update 10/2009 - Nicotine Residues in Wild Mushrooms
http://www.pesticides.gov.uk/food_safety.asp?id=2686
Information Update 14/2009 - Nicotine Residues in Wild Mushrooms: Further Developments
http://www.pesticides.gov.uk/food_safety.asp?id=2778


国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報 (化学物質) No. 4/2011 (2011.02.23) P. 15
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2011/foodinfo201104c.pdf
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国化学物質規制委員会(CRD)
情報源(報道) 英国化学物質規制委員会(CRD)
URL http://www.pesticides.gov.uk/food_safety.asp?id=2980