食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03271330343 |
タイトル | フランス衛生監視研究所(InVS)、2009年のフランスにおけるヒトのカンピロバクター症サーベイランス報告書を発表 |
資料日付 | 2010年12月13日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | フランス衛生監視研究所(InVS)は12月10日、2009年のフランスにおけるヒトのカンピロバクター症サーベイランス報告書を発表した。 2009年のカンピロバクター症サーベイランス・データは2002年から観察されている疫学特性を確認するものであった。すなわち季節的にはピークは夏、子供の感染が多く、次いで若い女性に多い。最も検出頻度の高いのがCampylobacter jejuniで、キノロン系薬剤耐性が増加している。フランスではカンピロバクター分離株でのC.coliの割合は15%と、他のEU諸国に比べて依然として高い(3%、2007年)。 2003~2009年にナショナル・リファレンス・センター(NRC)へのカンピロバクター株の届出件数は83%増加した。この届出件数増加はおそらく、新規にサーベイランスに参加する研究機関を募集したこと及びサーベイランスに既に参加している研究機関の検査受容れ件数の増加などによるものと思われる。この届出件数増加に関する詳細な原因分析は、現在もNRCとInVSによって行われている。もし2002年からNRCへのカンピロバクター株届出件数の増加が実際の罹患率の増加を表すものであるなら、この届出件数増加の原因究明に学際的研究調査を実施する必要がある。 ヒトから分離されたC. jejuni及びC. coli株のキノロン系薬剤耐性は増加し続け、2003~2004年に一時期安定した後、2009年にはサーベイランス開始(ナリジクス酸は1986年、シプロフロキサシンは2000年)以来最も高い耐性レベルに達した。この高いキノロン系薬剤耐性はサーベイランスのバイアスによるものではない。 2003年までの調査結果が、EUが1999年に施行した動物の治療におけるキノロン系薬剤使用抑制策の肯定的影響を示唆するものであるならば、2005年以来ヒトにおける(耐性菌が増加したという)新たな所見は疑問を呈するものである。ヒトや動物のカンピロバクター感染における抗生物質耐性について関係者の注意を喚起しなければならない。ヒトと動物の抗生物質使用とヒトの耐性菌出現との関係を明らかにするような補足調査が必要である。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | フランス |
情報源(公的機関) | フランス衛生監視研究所(InVS) |
情報源(報道) | フランス衛生監視研究所(InVS) |
URL | http://www.invs.sante.fr/publications/2010/plaquette_campylobacter/index.html |