食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03270450149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、香料グループ評価7改訂3:飽和及び不飽和脂肪族第二級アルコール類、ケトン類、並びに、第二級アルコール類及び直鎖又は分岐鎖飽和カルボン酸のエステル類に関する科学的意見書を公表
資料日付 2010年12月10日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は12月10日、香料グループ評価7改訂3 (FGE.07Rev3):飽和及び不飽和脂肪族第二級アルコール類、ケトン類、並びに、第二級アルコール類及び直鎖又は分岐鎖飽和カルボン酸のエステル類に関する科学的意見書(2009年9月30日採択)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 当該44評価対象物質は、化学物質グループ5の飽和及び不飽和脂肪族第二級アルコール類、ケトン類、並びに、第二級アルコール類及び直鎖又は分岐鎖飽和カルボン酸のエステル類である。28評価対象物質は構造クラスI に、また、16評価対象物質は構造クラスIIに属する。44香料物質の本グループにおける40香料物質は、広範な食品品目において天然に生成される。
2. 標準的MSDI法(訳注:香料の年間生産量から摂取量を推定する手法)によると、44評価対象物質の欧州における推定摂取量は0.0012μg /人/日~73μg/人/日であり、構造クラスI及びIIに属する物質の摂取許容値(1
,800μg/人/日及び540μg/人/日)を下回る。報告された欧州における年間生産量(MSDI法)に基づくと、構造クラスIに属する28評価対象物質及び構造クラスIIに属する16評価対象物質の各複合摂取量は、6μg /人/日及び77μg /人/日になる。これらの値は、構造クラスI及びII の物質の各摂取許容値を下回る。構造クラスI の検討対象物質及びその安全性を確認する物質の総合的な複合暴露量は約340μg /人/日(アセトン、イソプロパノールを除く)であり、同様に構造クラスII の物質の総合的な複合暴露量は1
,160μg /人/日である。後者の値は、構造クラスIIの摂取許容値を超える。しかし、このレベルでは、これらの化合物の無害な物質への生体内変換を可能にする解毒作用を飽和させないとみられる。
3. 評価対象物質及びその安全性確認物質に関するin vitro及びin vivo試験の利用可能なデータに基づくと、本グループ評価に含まれる当該44評価対象物質に遺伝毒性の可能性は示されない。
4. 当該44検討対象物質のうち43物質は、香料物質としての推定摂取量において、無害な物質に代謝されるとみられる。1評価対象物質(5-メチルヘプタン-3-オン)は、神経毒性を有する可能性をもつγ-ジケトンに酸化される可能性がある。しかし、この代謝経路に、香料物質としての推定摂取量において安全性の懸念はない。実際、成熟雄ラットに0mg、82mg、410mg及び820mg/kg体重/日の各用量の当該物質を13週間投与した亜慢性試験で、この物質の神経毒性の無毒性量(NOAEL) 82mg/kg体重/日が設定されたが、MSDI法による当該物質の推定摂取量は0.32μg/人/日である。
5. 標準的MSDI法に基づくと、香料物質としての用途由来の推定摂取量において、44評価対象物質のうち安全性の懸念を引き起こす物質はないと考えられる。
6. mTAMDI法(訳注:食品摂取量と香料添加率から摂取量を推定する手法)に基づくと、構造クラスI に属する当該28評価対象物質の推定摂取量は1
,600μg/人/日~3
,900μg/人/日の範囲であった。これらの摂取量は、3香料物質を除き、すべて構造クラスIの摂取許容値1
,800μg/人/日を超える。構造クラスIIに分類される16評価対象物質のmTAMDI法に基づく推定摂取量は1
,500μg/人/日~6
,600μg/人/日の範囲であり、すべて構造クラスIIの摂取許容値540μg/人/日を超える。mTAMDI法による推定摂取量が構造クラスIの摂取許容値を下回る3物質も無害な代謝物質に代謝されるとみられる。本意見書で検討された44評価対象物質のうち41物質のmTAMDI法に基づく推定摂取量は、分類されている各構造クラスの摂取許容値を超える。したがって、これら41物質について信頼性のより高い暴露データが必要である。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食
品安全情報 No.26/2010(2010.12.15)(化学物質)p10
http://www.nihs.go.jp/hse/food-
info/foodinfonews/
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/doc/1845.pdf