食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03230810475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、血中アルコール濃度を低下させる効能を謳った(酔い覚まし)飲料の評価について意見書を提出
資料日付 2010年10月21日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は、血中アルコール濃度を低下させる効能を謳った(酔い覚まし)飲料(フルクトースやアスコルビン酸を有効成分とする)の評価について競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)から諮問を受けて2010年9月27日付で意見書を提出した。(訳注:最近問題になった商品名Outoxなどの酔い覚まし飲料を対象とした意見書)
 文献調査ではフルクトースやアスコルビン酸の影響に関する研究はそれぞれ実験手法が非常に異なり又健常な被験者やアルコール依存症の被験者の人数が少数であることなどが明らかになった。これらの研究は方法論的に非常に不十分であり、エタノールを排出するというこれらの栄養素の効果について結論を得るには至らなかった。
 申請者が提出した試験データについては、試験を実施した飲料製品の成分が明らかにされていないことを指摘する。よって販売飲料製品にこの試験結果を外挿することはできない。加えて非盲検試験であり、非交差試験なので試験結果にバイアスがかかっている可能性がある。使用された統計的分析法は実験目的に適正なものではなく、また実験プロトコルもアルコール排出動態を見るのに適切でない。更に、被験者の行動の項では、認識基準の評価方法(採点法)が不明である。
 従ってANSESはこの製品の血中アルコール濃度を低下させるという保健強調表示は受容れられるものではないと考える。
 この飲料摂取と血中アルコール濃度低下は、実験によって報告されているように個体差が非常に大きく、また生物学的有意を示すものではなく、特にアルコール摂取に起因する行動を抑制するものではない。
 ANSESはアルコール摂取によるリスクは血中アルコール濃度がゼロに等しいものでなければ完全になくならないことを指摘するものである。アルコール摂取に起因するリスクの予防面からは、血中アルコール濃度低下の強調表示は消費者に安全について誤解を与える性格のものである。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.afssa.fr/Documents/NUT2010sa0164.pdf