食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03230010149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品中のポリ臭化ビフェニル類に関する科学的意見書を公表
資料日付 2010年10月13日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は10月13日、食品中のポリ臭化ビフェニル類(PBB)に関する科学的意見書(2010年9月22日採択)を公表した。概要は以下のとおり。
1. EFSAは、食品中のポリ臭化ビフェニル類(PBB)に関する科学的意見を欧州委員会から求められた。PBBは、合成繊維及びポリマー類に混合される添加難燃剤である。PBBは環境中に低濃度で存在し、同様に生物相や食品及び飼料中にも存在する。
2. 2003年~2009年の期間における794の食品試料中のPBB同族体16種類の分析データがEU加盟6ヶ国からEFSAに提供された。毒性試験は、正確な同族体組成が不明なPBB混合物の標準試料を用いて行われた。
3. 主な標的は、肝臓、甲状腺ホルモン恒常性、生殖系、神経系及び免疫系である。PBBに直接的な遺伝毒性はない。フードチェーンにおける汚染物質に関する科学パネル(CONTAMパネル)は、0.15mg/kg体重を無作用量(NOEL)として、肝臓に対する発がん作用をPBBの臨界影響に選んだ。このNOELは、同族体のプロファイルが食品中から現在見出されたものと異なるPBB混合物の標準試料を用いた試験から得たものであるため、健康影響に関する指針値の算定に本NOELを使用することは不適当であると当該パネルは結論づけた。
4. 脂肪質の魚類の高摂取者及び摂取頻度の高い摂取者(食事経由の暴露量が最も高いサブグループ)のPBB摂取量(訳注:0.15ng/kg体重/日)は、本NOELより約6桁少なかった(訳注:約100万分の1)。母乳育児された高摂取乳児の暴露量(訳注:1.4ng/kg体重/日)は、本NOELより約5桁少なかった(訳注:約10万分の1)。したがって、食事経由のPBB暴露に起因する欧州住民へのリスクは懸念されないと当該パネルは結論づけた。欧州においてPBBはもはや生産も使用もされていないため、また、環境中のPBB濃度が低く、かつ、減少していることを考慮に入れて、PBBの研究又はモニタリングの優先順位は低いと当該パネルは結論づけた。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報 No.22/2010(2010.10.20)化学物質 p5-6
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/doc/1789.pdf