食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03200380324 |
タイトル | 論文紹介:「ビスフェノールA一日排泄量と性ホルモン濃度との関連性:InCHIANTI成人集団調査の結果」 |
資料日付 | 2010年8月25日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 米国環境健康科学研究所(NIEHS)のEnvironmental Health Perspectives電子版に8月25日掲載された論文「ビスフェノールA一日排泄量と性ホルモン濃度との関連性:InCHIANTI成人集団調査の結果 (Daily Bisphenol A Excretion and Associations with Sex Hormone Concentrations: Results from the InCHIANTI Adult Population Study)」(doi:10.1289/ehp.1002367)の概要は以下のとおり。 1. 背景 ビスフェノールA (BPA)は、食品及び飲料容器に広く使用されている高生産量化学物質である。BPAが内分泌機能を変化させうることが多数の動物試験で立証されているが、ヒト試験は限られている。 2. 目的 成人におけるBPAの一日排泄量を推定し、かつ、BPAの一日排泄量と血清エストロゲン濃度及び血清テストステロン濃度との関連性の仮説を調べることである。 3. デザイン、セッティング及び参加者 InCHIANTI調査(イタリア地域住民の検体)における関連性の横断的解析。(訳注:InCHIANTI調査は、中高齢期における罹患率のリスク要因を特定するために行われた前向きコホート調査)。成人715人(20~74歳)の検体が含まれた。尿検体中のBPA濃度を液体クロマトグラフィー質量分析法で24時間測定した。 4. 主要評価項目 血清中の総テストステロン濃度及び17β-エストラジオール濃度。 5. 結果 尿中BPAの幾何学的平均濃度は3.59ng/ml (95% CI 3.42~3.77)、平均排泄量は5.63μg/日(5パーセンタイル値の成人で2.1μg/日、95パーセンタイル値の成人で16.4μg/日)であった。BPAの高排泄量が、ウエスト周囲径の増加(p=0.013)及び体重増加(p=0.003)の傾向にある若齢男性に認められた。BPA一日排泄量は、年齢及び調査場所を補正したモデル(p= 0.044)及び年齢と調査場所に加えて喫煙状態、肥満度及び尿中クレアチニン濃度の測定値を補正したモデル(β=0.046、95% CI 0.015~0.076、p=0.004)において、男性の総テストステロン濃度と関連した。血清中のその他の測定値とは関連性がなかった。女性の主要評価項目との関連性はなかったが、閉経前女性60人のBPA濃度と性ホルモン結合グロブリン(SHBG)濃度に関連性があった。 6. 結論 BPA高暴露は、男性の内分泌変化と関連する可能性がある。観察された総テストステロン濃度との横断的相関に関与する作用機序について明らかにする必要がある。 |
地域 | 北米 |
国・地方 | 米国 |
情報源(公的機関) | 米国環境健康科学研究所(NIEHS) |
情報源(報道) | 米国環境健康科学研究所(NIEHS) |
URL | http://ehsehplp03.niehs.nih.gov/article/fetchObjectAttachment.action;jsessionid=C703F439293C6F14D2DE9E3522DBC208?uri=info%3Adoi%2F10.1289%2Fehp.1002367&representation=PDF |