食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03200250149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、農薬有効成分チアクロプリドのいちじく及び各種作物に対する残留基準値の修正に関する理由を付した意見書を公表 |
資料日付 | 2010年7月1日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は7月1日、農薬有効成分チアクロプリド(Thiacloprid)のいちじく及び各種作物に対する残留基準値の修正に関する理由を付した意見書(2010年6月29日付け)を公表した。概要は以下のとおり。 1. フランスは、チアクロプリドのいちじくに対する既存基準値を修正する申請を受けた。欧州南部におけるチアクロプリドの意図された使用に適応するため、当該成分の既存基準値の上方修正(いちじく:定量限界の0.02mg/kg→0.5mg/kg)が求められている。オランダは、チアクロプリドの食用亜麻、きくいも(Jerusalem artichoke)及びはつかだいこんに対する既存基準値を修正する申請を受けた。オランダにおけるチアクロプリドの意図された使用に適応するため、当該成分の既存基準値の上方修正(食用亜麻:定量限界の0.05mg/kg→0.3mg/kg、きくいも及びはつかだいこん:定量限界の0.02mg/kg→0.05mg/kg)が求められている。 2. EFSAの評価は、フランス及びオランダが作成した各評価原案(evaluation reports)、評価項目のリストを含む当該有効成分の精査報告書、英国が作成した評価報告書素案(DAR)、及び、FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR)の報告書に基づく。 3. チアクロプリドの毒性学的プロファイルがピアレビューで評価され、一日摂取許容量(ADI)を0.01mg/kg体重/日、急性参照用量(ARfD)を0.03mg/kg体重と結論づけるデータは十分であった。 4. チアクロプリドの代謝が3種類の作物グループで解明され、ピアレビューによってリスク評価のための残留物定義及び規制対象の残留物定義が親化合物と設定された。この残留物定義は、いちじくにも適用できる。しかし、代謝物6-クロロニコチン酸(M03)の残留物が油糧種子中で多量に生成されるため、消費者リスク評価における考慮が必要であり、6-chlorpyridinyl部分を含む代謝物は、チアクロプリドだけではなく、イミダクプリド及びアセタミプリドの特徴を示すものであることを考慮して、チアクロプリドで処理された油糧種子中の代謝物6-クロロニコチン酸の生成について評価することをEFSAは提案する。 5. 残留基準値案が出ていない食用亜麻のみが家畜に給餌される可能性があることを考慮し、動物由来産物中の残留物については評価しなかった。きくいも、はつかだいこん及び食用亜麻中の残留物の濃度に関する利用可能なデータが不足しているため、消費者リスク評価はいちじくについてのみEFSAのPRIMo(残留農薬摂取量の算出モデル)の改訂版2を用いて行われた。 6. いちじくに関して、EFSAのPRIMoに組み込まれた欧州のいずれの食習慣においても消費者の長期摂取による懸念は確認されなかった。いちじくに対するチアクロプリドの基準値案に関連した急性摂取による懸念は確認されなかった。 7. 従ってEFSAは、いちじくに対する基準値案は容認できるものであり、毒性学的参照値の超過を引き起こす可能性は低いとする一方、きくいも、はつかだいこん及び食用亜麻の基準値については、EU法令の定めるデータによって妥当性が十分に支持されていないため、勧告できないと結論づける。EFSAは、規制対象の残留物定義をチアクロプリドとして、当該成分の残留基準値案(いちじく:0.4mg/kg)を勧告する。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/doc/1668.pdf |