食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03160300149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、農薬有効成分プロクロラズの稲に対する残留基準値の修正に関する理由を付した意見書を公表
資料日付 2010年4月15日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は4月15日、農薬有効成分プロクロラズ(Prochloraz)の稲に対する残留基準値の修正に関する理由を付した意見書(2010年4月14日付け)を公表した。概要は以下のとおり。
1. スペインにおける当該成分の意図された使用に適応するため、稲に対する既存基準値の上方修正(1→5mg/kg)が申請された。
2. EFSAは、スペインが作成した評価報告書及び報告担当加盟国のアイルランドが作成した評価報告書素案(DAR)に基づき、以下の結論を出した。
3. プロクロラズはピアレビューされていないため、本意見書におけるすべての結論は暫定的なものとみなす必要があり、ピアレビューの結果に照らして見直される必要がある。
4. プロクロラズの毒性学的参照値は、FAO/WHO合同残留農薬専門家会議(JMPR)で一日摂取許容量(ADI)を0.01mg/kg体重/日、急性参照用量(ARfD)を0.1mg/kg体重に設定されている。しかし、DARでは、同様のADIが提案されたが、ARfDは設定されなかった。
5. 穀類(小麦及び大麦)、果実及び果菜類(りんご及びマッシュルーム)、並びに、豆類及び油糧種子類(なたね)で、放射標識したプロクロラズの代謝を調べた。小麦及び大麦についての代謝試験は、稲における代謝に十分当てはまり、規制対象及びリスク評価のための残留物定義として、プロクロラズ及び2
,4
,6-トリクロロフェノール部分を含む代謝物の総量をプロクロラズに換算したものと提案する十分な根拠があるとEFSAは結論づける。
6. 輪作作物中におけるプロクロラズ及びその代謝物の存在についても調べた。予定される農業生産工程管理(GAP)に従って当該有効成分が適用される場合、輪作作物に有意な残留物は予見されないとEFSAは結論づけた。稲は家畜用の飼料品目として使用されないことを考慮して、本申請案件では、動物由来産物中の残留物を評価しなかった。
7. EFSAの残留農薬摂取量の算出モデル(PRIMo)に組み込まれた欧州のいずれの食習慣においても長期摂取による懸念は確認されない。推定総摂取量はADIの8.9~74.2%%の範囲である。プロクロラズに対する消費者の推定暴露量への稲の寄与は、最大でADIの1%(ポルトガル一般集団の食事)であった。稲におけるプロクロラズの残留物に対する消費者の最も高い急性暴露量は小児でARfDの1.6%、成人でARfDの1.0%であったため、稲に対する申請された基準値案に関して、急性摂取による懸念は確認されなかった。
8. したがって、当該成分の稲に対する基準値案は毒性学的参照値の超過を引き起こさないため、容認できるとEFSAは結論づける。規制対象の残留物定義をプロクロラズ及び2
,4
,6-トリクロロフェノール部分を含む代謝物の総量をプロクロラズに換算したものとして、当該成分の稲に対する基準値案(4mg/kg)をEFSAは勧告する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/doc/1580.pdf