食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03140710149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、貝類(shellfish)の海洋性自然毒―新興毒素のシガトキシン群に関する科学的意見書を公表 |
資料日付 | 2010年6月7日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は6月7日、貝類(shellfish)の海洋性自然毒―新興毒素のシガトキシン群(Ciguatoxin group)に関する科学的意見書(2010年5月18日採択)を公表した。概要は以下のとおり。 1. EFSAの科学パネル(CONTAM)は、魚類(fish)中のシガトキシン(CTX)群毒素の摂取に関連したヒトの健康に対するリスクを評価した。CTX群毒素は、底生性有毒渦鞭毛藻が産生する前駆物質ガンビエール毒素(gambiertoxins)を生体内変換した結果として魚類中に存在する。CTX群毒素は、シガテラ魚中毒を引き起こす。CTX群毒素は、おもに太平洋、カリブ海及びインド洋の海域で見出され、パシフィック(P)、カリビアン(C)及びインド洋(I)の各CTX群毒素に分類される。最近、欧州の魚類中に初めてCTX群毒素が同定された。現在、欧州の魚類中におけるCTX群毒素の規制値はないが、CTX群毒素を含有する魚類製品は法令によって販売できない。 2. CTX群毒素の毒性学的データベースは限られており、急性毒性試験がほとんどである。CTX群毒素の急性毒性の観点から、当該パネルは急性参照用量(ARfD)の設定を検討した。しかし、実験動物並びにヒトの中毒事例における定量的データは極めて限られているため、経口摂取によるARfDの設定は不可能であると当該パネルは結論づけた。ヒトの中毒事例に関する症例報告に基づき、魚類の料理を1回摂取したときの感受性のある人に影響を及ぼさないと予測される濃度は、0.01μg P-CTX-1当量/kg魚類とみられる。 3. マウスを用いた生物検定法(MBA)がCTX群毒素の検出に広く使用されてきた。しかし、不十分な検出能力及び倫理的な懸念のため、MBAは適切な方法とはみなされない。In vitro(細胞毒性と受容体結合)試験が代替法として開発されているが、いずれの試験もさらに開発が必要である。液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析法がCTX群毒素の有用な定量手段になりうるが、検出法の開発と(inter-laboratory) validationを可能にするため、認証された標準品及び標準物質が提供される必要がある。 国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.13/2010(2010.06.16)P5~6 http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2010/foodinfo201013c.pdf |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/doc/1627.pdf |