食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03101210149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、脂肪(飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸・単価不飽和脂肪酸・トランス脂肪酸・コレステロール)の食事摂取基準値に関する意見書を発表 |
資料日付 | 2010年3月25日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 1. 概要 EFSA食品栄養アレルギー(NDA)委員会は欧州委員会から諮問を受け、脂肪を含むEU諸国民の集団基準摂取量に係る科学的意見書の提出を求められた。 食事で摂取する脂肪又は脂質には、トリアシルグリセロール、ホスファチジルコリン及びコレステロールが含まれる。たん白質、炭水化物、アルコールと共に脂肪は体の主要なエネルギー源である。脂肪酸も体内でその他の重要過程に関わっている(細胞膜の成分、生理活性分子の前駆体、酵素活性の調節、遺伝子発現制御など)。 脂肪酸は二重結合の数により分類される。二重結合は飽和脂肪酸(SFA)にはなく、単価不飽和脂肪酸(MUFA)には1個、多価不飽和脂肪酸(PUFA)には2個以上ある。二重結合はシス型又はトランス型のいずれかの型を持つ。食物中の不飽和脂肪酸はほとんどがシス型であるが、トランスMUFA又はトランスPUFAの形でトランス脂肪酸(TFA)も存在する。トランスPUFAには少なくとも1個のトランス二重結合があり、シス型の二重結合を持つものもある。 総脂肪摂取量、SFA、MUFA、PUFA及びトランス脂肪酸に関する食事の推奨値は、ほとんどの国で別々に設定されている。このためPUFAはn-6PUFA、n-3PUFA及びn-3長鎖PUFAに再区分されることが多い。これらの炭素原子は20個以上ある。n-3長鎖PUFA以外については、推奨値は総食事エネルギーの割合(E%)又は1日当たりのグラム数で示される。 コレステロールも物性からして脂肪である。エネルギーにはならないが、多くの代謝過程で一定の役割を果たしている。推奨値は1日当たりのミリグラム数(mg/日)又はメガジュール当たりのミリグラム数(mg/MJ)で示される。 2. 抄録 本意見書は食事基準値の設定について取り上げる。総脂肪の基準摂取量については下限値が20E%、上限値が35E%と提唱されている。乳幼児の場合には生後6ヶ月~1年では40E%、2~3歳児では30~40E%というふうに徐々に減らすことができよう。個々の脂肪酸の摂取量については以下を提唱する。 SFAとトランス脂肪酸:できるだけ少なくすべき シスMUFA:食事基準値を設定しない 総シスPUFA:食事基準値を設定しない n-3/n-6比:特定の値を設定しない リノレン酸適正摂取量(Adequate Intake):4E% アラキドン酸:食事基準値を設定しない n-6PUFA:上限値を設定しない(総摂取量・個別摂取量とも) αリノレン酸:適正摂取量0.5E%、上限値は設定しない エイコサペンタエン酸(EPA)+ドコサヘキサエン酸(DHA):成人適正摂取量250mg DHA:6ヶ月児~2歳児適正摂取量100mg 予備形成(preformed)DHA:妊娠授乳期にはn-3長鎖PUFAの適量補給として100~200mgを成人適正摂取量に付加できる 共役リノール酸:食事基準値を設定しない コレステロール:SFAの摂取限度以外には基準値を設定しない |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/scdoc/1461.htm |