食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03100770188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、定型スクレイピーに感染した動物群でARR/X遺伝子型のめん羊と他のめん羊に同じ搾乳機を使用することのリスク評価について意見書を提出
資料日付 2010年3月18日
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概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、定型スクレイピーに感染した動物群でARR/X遺伝子型のめん羊と他のめん羊に同じ搾乳機を使用することのリスク評価について食品総局(DGAL)から諮問を受け、2010年2月24日付で意見書を提出した。
 感染動物群の遺伝子型がARR/XXXの雌めん羊の搾乳用と他の遺伝子型を有するめん羊の搾乳用に別々の2台の搾乳機を使用する必要があるか、もしくは高感受性遺伝子を持つめん羊の搾乳と乳の消費が許可されているめん羊の搾乳の間に洗浄または殺菌及びすすぎの工程を入れることで、1台の搾乳機で済ますことができるかどうかについて判断を求められた。
 乳の感染力価、感染乳最小感染用量、適正実践規範で搾乳機の配管の乾燥を避けるために最後の搾乳直後に搾乳機の配管を洗浄する規定、ヒトの消費用の遺伝子型ARR/XXXを持つめん羊の搾乳をヒトの消費に用いない高感受性遺伝子型のめん羊の搾乳よりも先に行なうことなどを考慮すると、消費用の乳の「液体汚染」リスクは非常に低いと考えられる。
 また、感染性プリオンたん白質PrP(PrPsc)は金属表面に付着しやすいので、スクレイピー病原体が搾乳機配管内表面に吸着して残留する可能性があり、感染病原体がその後の搾乳時に剥離して混入する可能性を排除できない。このことについて、実験的に多量の正常型プリオン(PrPc)に少量の異常プリオン(PrPsc)を加えて超音波処理することにより、PrPの感染性がin vitroで増加することを示した報告もあるが、この現象が配管内面に吸着するPrPsc及び同じ配管内を流れる次の搾乳中の細胞のPrPの間で生じることはありそうにない。
 AFSSAは、現在の知見によれば、搾乳と搾乳の間に搾乳機の配管を適正に洗浄するという条件であれば、スクレイピーに感染しためん羊群で同じ搾乳機を遺伝子型ARR/XXXのめん羊の搾乳(消費用)と高感受性遺伝子型のめん羊の搾乳(食用や家畜飼料用にできない)に交互に使用しても消費用の乳が汚染され、スクレイピーの感染源となるようなことは殆ど生じないと考えられる。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/ESST2009sa0115.pdf