食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03080500188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、伝染性無乳症対策について意見書を提出
資料日付 2010年2月12日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、ピレネーザトランティク県(フランス大西洋側南部、スペインと国境を接している県、ピレネー山脈にある)の伝染性無乳症(CA)対策について食品総局(DGAL)から諮問を受け2010年2月10日付で意見書を提出した。本意見書は予備的なもので、2010年中頃にはAFSSAの作業部会の報告に基いた本格的意見書を提出の予定である。
 ピレネーザトランティク県のめん羊畜産業は長年小型反すう動物の伝染性無乳症(CA)という伝染病に直面しており、1980年から集団CA感染対策プログラムが実施されている。1990~2006年の間のめん羊畜産農家をベースにしたCA有病率は3.5%から0.5%に減少した。しかし2007年以来、この病気はバスク地方(ピレネー山脈西部の1地方)の一部地域でこの伝染病が再発し、2008年末には合計で135件の感染源が検出され、その内の95件が新規の感染源であった。このような状況の中、ピレネーザトランティク県議会はAFSSAにDGALを通じて対策プログラムの技術的評価及びこの病気撲滅のための戦略の提案を求めてきた。
 諮問は(1)現行対策プログラムの技術的評価及び(2)畜産農家とピレネーザトランティク県羊乳産業に及ぼすCAの技術的及び経済的評価の2つである。
 CAの最近の状況悪化により及び疫学的、技術的、畜産学的、社会的要素を考慮し、AFSSAは感染症拡散の抑制を優先的目的とすることを考え、次の事項を勧告する。
(1)組織プラン
 関係者全員の合意により戦略及び手段を盛込んだ明瞭なプログラム・ガバナンスを導入すること。
(2)技術的プラン
・感染動物群のスクリーニング・プロトコルの調整を実施する。乳用めん羊のサーベイランスにはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)テストを使用し、哺乳飼育場と乳の分析ができないめん羊には血清学的手法を使用することを優先する。血清反応が非陰性のものは全て補足検査することを要する。
・新規に感染が検出された群と疫学的関係がある群のサーベイランスを強化する。
・清浄地区において感染が確認された家畜群が1群ならば全殺処分を推奨する
・直接・間接にかかわらず動物間の接触を制限し、バイオセキュリティ対策設定を促進するなど感染拡散リスク低減を目的とする対策を強化する。
・認可されたワクチンがなく、スペインで現在使用されているワクチンの情報では臨床的症状発現についてもマイコプラズマの排泄についても有効性を判断するには不十分であることを指摘する。
(3)支援プラン及び通信プラン
・優先対策遵守に関しては畜産農家が果たすべき義務を明示した上で、感染家畜群の畜産農家に対する個別支援を行う。
・特に感染の脅威にさらされている清浄動物群の保護対策のため物的財政的支援を提供する。
・畜産農家を訪れる者全員に、彼らがCA拡散に演ずるかもしれない役割及び動物群と動物群の間の伝染を避けるために彼らがとらなければならない予防措置について周知させる。
(4)研究開発プラン
 抗生物質療法または自然条件での一部殺処分とワクチン接種といった迅速浄化手順の妥当性の検証を目的とするテストを確立する。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/SANT2009sa0156.pdf