食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03080210149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、農薬有効成分クロロタロニルの大麦及び動物由来食品数種に対する残留基準値(MRL)の修正に関する理由を付した意見書を公表
資料日付 2010年3月2日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は3月2日、農薬有効成分クロロタロニル(Chlorothalonil)の大麦及び動物由来食品数種に対する残留基準値(MRL)の修正に関する理由を付した意見書(2010年2月26日付け)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 英国において大麦に対する当該成分の意図された使用に適応するため、既存MRLの上方修正(0.1mg/kg→0.3mg/kg)が申請された。また、牛・めん羊・山羊の乳、脂肪、食肉、腎臓及び肝臓に対する既存MRLの上方修正も申請された。
2. 英国が起草した評価報告書(evaluation report)が欧州委員会に提出され、EFSAに転送された。EFSAは、上記報告書及び評価報告書素案(Draft Assessment Report)に基づき、以下の結論を出した。
3. ピアレビューに提出された当該成分の毒性学的試験は、一日摂取許容量(ADI) 0.015mg/kg体重/日、及び、急性参照用量(ARfD) 0.015mg/kg体重の結論づけに十分であった。植物中に同定され、動物中においては著しい濃度で同定された代謝物2
,5
,6-trichloro-4-hydroxyphtalonitrile (SDS-3701)については、ADI 0.01mg/kg体重/日及びARfD 0.01mg/kg体重が算出された。泌乳山羊及び産卵鶏に対する代謝試験に基づき、家畜における規制対象及びリスク評価の残留物を代謝物SDS-3701と暫定的に定義することが望ましいとピアレビューで結論づけられた。毒性学的試験から、クロロタロニルのモノグルタチオン抱合体、ジグルタチオン抱合体、トリグルタチオン抱合体が単胃動物における主要な代謝物であることが示され、反すう動物と非反すう動物の代謝パターンに差異が認められた。
4. 植物由来食品について、欧州のいずれの食習慣においても長期摂取による懸念は確認されなかった。推定総暴露量は、ADIの16.4~96.9%の範囲であった。当該成分に対する消費者の食事経由の推定総暴露量への大麦の個別寄与が最も高かったのは、アイルランド成人の食事(ADIの0.41%)と確認された。大麦の摂取に関して、短期摂取による懸念は確認されなかった(ARfDの2.7%)。動物由来食品について、SDS-3701残留物に対する消費者暴露に関して、長期摂取による懸念は観察されなかった。推定総摂取量は、ADIの最大24%であった。SDS-3701に対する消費者の食事経由の推定総暴露量へ寄与が最も高い食品は、フランス幼児の食事における乳とクリームであった。急性摂取による懸念は確認されなかった。
5. したがって、クロロタロニルの大麦に対するMRL案0.3mg/kg及び動物由来食品に対する各種MRL案は消費者の長期及び短期暴露に関して容認できるとEFSAは結論づける。規制対象の残留物定義を既存のままクロロタロニルとして、大麦に対するMRLの上方修正(0.1→0.3mg/kg)を勧告する。既存の「規制対象の残留物定義クロロタロニル」を「反すう動物用の規制対象の残留物定義SDS-3701」と変更して、牛の食肉(0.01→0.05mg/kg)、めん羊の脂肪(0.01→0.1mg/kg)、山羊の腎臓(0.01→0.3mg/kg)、乳(0.01→0.1mg/kg)などの上方修正を勧告する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/scdocs/doc/1524.pdf