食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03070820188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、オランダ当局が実施した新開発食品・新開発食品成分(NI)としての修飾糖質シロップの評価について意見書を提出
資料日付 2010年1月19日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)はオランダ当局が実施した新開発食品・新開発食品成分(NI)としての修飾糖質シロップの評価について競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)から諮問を受け2009年12月17日付で意見書を提出した。
 当該NIは、マルトースが豊富なデンプンを酵素反応で生産した加水分解生成物とサッカロースとの複合混合物である。生産工程の酵素反応でα-(1->3)及びα-(1->6)グリコシド結合を含むオリゴ糖を産生する。このNIにはある種の食品に自然に微量に存在するロイクロースを含んでいる。
 当該NIは水分20~25%及びフルクトース35~45%、ロイクロース(訳注:ニ糖類でグルコース・フルクトースからなりサッカロースの構造異性体の一つ)7~15%、他のニ糖類3%未満、重合度3以上の多糖類40~60%の混合物を含むシロップである。
 当該NIは幅広い食品群にカロリー甘味料(edulcorant calorique)として使用されることを目論んでいる。
結論:
当該NIの毒性試験は、試験実施適正規範(GLP)に基いて適切に実施されている。しかしながらAFSSAは、ラットの90日間亜慢性毒性試験及び哺乳類の細胞を使って2回目のin vitro遺伝毒性試験を実施すべきであることを指摘する。
AFSSAは、提出データから成人の許容安全幅を求めることはできるが、子供の安全幅には余裕が無いと考える。
 NI生産プロセスについてAFSSAは、2つのアルテルナンスクラーゼ酵素製剤がフランスにおいて使用認可が下りていないことを指摘する。本申請書に資料に含まれる要素は、AFSSAまたはEFSAが認可申請の審査に要求している科学的要素の観点から、酵素産生株及び酵素製剤の安全性について判断するには不十分である。
 栄養についてAFSSAは、推定摂取量や申請者が評価した最多消費者の摂取量に相応する量の80 gをヒトに投与した急性毒性試験の用量(思春期の子供で86.3 g/日)では、本NIの使用が消費者に特別なリスクを生ずるものではないと考える。
 しかしながらAFSSAは、食品摂取量増加に及ぼす本NIの影響について問題が残ると考える。
グルコースのような他の単糖類との関連で、フルクトースを恒常的に摂取することによる有害代謝作用の可能性について注意を喚起するものである。AFSSAは、食品にフルクトースを主成分とする糖分の使用を普及させることには慎重であるべきと考える。普及させた場合、子供、肥満症及び2型糖尿病患者などのリスク集団の単糖類を頻繁に摂取する消費者のフルクトース摂取量をかなり増加させ、代謝異常発現または代謝異常の重篤化を引起すことになるかも知れない。
AFSSAは、NIに加水分解でグルコースやフルクトースとなるロイクロースが存在することを表示で明示することが必要と考える。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/NUT2009sa0282.pdf