食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03030740188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、動物由来E型肝炎ウイルス(HEV)のヒト感染に関する衛生リスク評価意見書を提出
資料日付 2009年9月23日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、動物由来E型肝炎ウイルス(HEV)のヒト感染について、衛生リスク評価を実施し、リスクに関する消費者向けの勧告について食品総局(DGAL)及び保健総局(DGS)から諮問を受け2009年9月23日付で意見書を提出した。
 2007~2009年にフランスで数件の食品由来E型肝炎が単独または集団で発生した。これらは全て豚肝臓ソーセージであるフィガテルが原因食品であった。
 1997年以来ヒトと動物から同じウイルス株が同定されたことで、ウイルス性病原体が動物からヒトへ及びヒトから動物へ感染する人獣共通感染症であることが証明された。
 AFSSAは2009年9月23日付意見書で、科学的データに基づいたHEVの知見について、特にヒトの臨床症状、フランスにおける疫学的状況、ヒトのウイルス株と動物のウイルス株の特徴及びウイルスに汚染された肉によるヒトへの感染について報告書を作成した。この調査は、豚肝臓を主要材料とした生ソーセージの摂取によるHEV感染リスク評価に関するAFSSA意見書(2009年4月30日付意見書)を補完するものである。
 豚、イノシシ及びシカがHEVの宿主である。HEVは(無症状のまま)養豚場に広く拡散している。肝臓はHEVが最も集中する臓器である。臨床報告事例が少ないとはいえ、肝臓を主な食材とする料理(豚肝臓ソーセージであるフィガテル)は消費者の健康にとってリスクがある。
 生ハム、スプレッドタイプ・ソーセージやサラミなどの生の食品については今日までHEV症例は報告されていない。
 加熱した食品は生の食品に比べてリスクは低いようである。加熱温度が高いほど、加熱時間が長いほどリスクは低くなる。しかしながら、効率的な加熱調理法を提案するにはデータが不十分である。
 E型肝炎が重症化する懸念がある集団、特に肝疾患患者、免疫不全患者、妊婦などの高リスク集団については、豚の肝臓をベースとした生の食品を摂取することについて詳細なリスク情報を出す必要がある。
 HEVには未だ多くの疑問点が残っており、特にウイルスの宿主からヒトへの感染形態及び環境中のウイルスの生態が良く知られていない。回答を得るためには新たな科学的データを得ることが必要である。

 2009年9月23日付AFSSA意見書「E型肝炎ウイルス検出法、消費者リスク、環境リスク」(43ページ)は下記URLから入手可能。
http://www.afssa.fr/Documents/MIC2009sa0146.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/PM9100L501.htm