食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu02870830188 |
タイトル | フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、ひまわり油新開発成分とトウモロコシ胚芽油の栄養同等性評価について意見書を提出 |
資料日付 | 2009年3月24日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、ひまわり油と、とうもろこし胚芽油の栄養同等性評価について競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)から諮問を受け、2009年2月2日付で意見書を提出した。概要は下記のとおり。尚、とうもろこし胚芽油エキスは既に欧州規則(EC) No.258/97に基づき2006年10月に認可されている。 当該新開発食品成分(NI)は、ひまわりHelianthus Annuus L種子から抽出、精製したひまわり油から得たものである。申請者はこのNIをサプリメントに使用することを意図し、1日許容上限摂取量1.1gを提案している。 1. NIの栄養に関する情報 NIの成分は、トリグリセリドとして脂肪酸(FA)が平均で92%、不鹸化物が8%(内、植物ステロール5.5%、トコフェロール1.1%)である。 (1) トリグリセリド NIのFA成分割合(飽和脂肪酸14.5%、単価不飽和脂肪酸25%、多価不飽和脂肪酸60.5%)は、とうもろこし胚芽油エキスのFA成分割合(飽和脂肪酸15%、単価不飽和脂肪酸29.5%、多価不飽和脂肪酸55.5%)と類似している。 本NIの成分はリノール酸70%、オレイン酸20%でαーリノレン酸は含まない。 NIの推奨一日当り用量1.1gは、平均でオレイン酸200mg及びリノール酸500mgを含んでいる。 (2) 不鹸化物 申請者はとうもろこし胚芽油エキス2gには、11mgのα-TEを含んでいるが、NI1gにはα-トコフェロール(α-TE) 10.4mgに相当する不鹸化物11.5mgを含んでいるとしている。 (3) NIの栄養メリット 申請者は、NIのメリットはビタミンE及び植物ステロールの形で濃縮した抗酸化トコフェロールを提供することであるとしている。また、オメガ3系脂肪酸を含むサプリメントは、長鎖多価不飽和鎖脂肪酸の酸化を防ぐ効果があるとしている。 AFSSAは、血漿ビタミンE濃度が高いと乳がんリスクが増大し、より高ければ乳がんが再発したり、死亡率が高くなることに留意する。 最近行われたメタアナリシスによれば、β-カロチン、ビタミンA及びEのサプリメント介入試験(essais d’intervention)に参加した被験者(患者)の死亡率が上がったと結論付けている。 AFSSAは、とうもろこし胚芽油に関する意見書で、2g/日の用量は、ビタミンE欠乏の懸念がある高齢者や発育期の子供にメリットがあるとしていた。しかし、このメリットは、ビタミンEのリスクに関する新たなデータが出てきたので見直す必要がある。 NIの脂肪酸成分について、フランス人の現状は、α-リノレン酸が不足しており、リノール酸が過剰になっており、ひまわり油エキスの摂取を促進することは、摂取量のアンバランスを助長することになる。 2. 結論 AFSSAは、申請者が提出した分析データから、ひまわり油ととうもろこし胚芽油の物質的同等性は質的には受容可能であると考えるが、NIの成分がリノレン酸(0%)及びリノール酸(70%)であるので、一般人向けサプリメントにNIを使用することの栄養的メリットはないと判断する。AFSSAは、更に、一部のフランス人にとってNIの使用は、ビタミンE摂取リスクがあることを付言する。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | フランス |
情報源(公的機関) | フランス食品衛生安全庁(AFSSA) |
情報源(報道) | フランス食品衛生安全庁(AFSSA) |
URL | http://www.afssa.fr/Documents/NUT2008sa0225.pdf |