食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu02850810314 |
タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、第2回「栄養・健康食品(diet product)・新開発食品・アレルギー」委員会(2008年12月15日開催)の議事録を公表 |
資料日付 | 2009年3月18日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、第2回「栄養・健康食品・新開発食品・アレルギー」委員会(08年12月15日開催)の議事録(同日付/6ページ)を公表。1. 新開発食品添加物としての共役リノール酸(CLA)のリスク評価 高濃度のCLAを含む油2種の認可申請があり、安全性評価のための初期研究報告書がBfRに提出。BfRはCLAを一般の食品添加物として自由に添加せず、CLAの添加は減量用の治療食品(diet food)に限定するよう勧告。本会議では以下の問題について議論。 (1)食品添加物としての共役リノール酸(50:50比率)の一日摂取量3.5g(最大)が安全だとするヒトのデータはあるか? (ない) (2)種々のマウス系統のデータはヒトのインスリン抵抗性及びリポジストロフィーの帰納にどの程度重要か? (両申請のマウスの試験では本件について考慮されていない。マウスのデータをたやすくヒトに外挿することはできないが、ヒトの試験でもインスリン感受性の低下、炎症パラメータの変化及び高いリポジストロフィーが示唆。) (3)2型糖尿病患者をCLA添加食品のハイリスクグループとして観察しなければならないか? (ヒトのデータの不備などから現時点では明言できない。) (4)トランス脂肪酸と定義されるCLAは他のトランス脂肪酸と同様に冠動脈疾患のリスクを高めると考えられるか? (全てのCLAがトランス脂肪酸ではないので、冠動脈疾患のリスクの上昇に関しては別に評価しなければならない。) 2. トランス脂肪酸(TFA):表示の問題 ドイツでは食品のTFA含量の表示は法律で義務付けられていない。委員会及びBfRは科学的見地から、ドイツにおいてTFA含量の低減及び表示に対応する必要があるかどうか、又ヘルスクレーム規則(1924/2006/EC))に即し栄養プロファイルにおいてTFA含量に基準値を設ける必要があるかどうかを議論。 現在消費者は、表示中の「硬化油」という記載から、食品にTFAが含まれる可能性を推定できるだけだが、「硬化」という表現では完全な硬化 (TFAを全く含まないかわずかに含む) でなのか、部分的な硬化(大抵TFA濃度が高い)なのか不明。 委員会は欧州議会及び理事会に、栄養表示において飽和脂肪酸含量に加え任意でTFA含量を表示するよう提案する予定。しかし任意表示の場合、TFA含量表示がなければTFAを全く含まないという印象を消費者に与える、というのが多数の出席者の見解。それではTFA表示のある製品が競争に不利となるため、統一した表示の義務付けが合理的。例えば「2%未満」という表示を導入することも可能。 委員会は、特に業務用マーガリンのTFAを低減する必要があると考えている。原材料にTFA含量の基準を導入すべき。それにより加工食品のTFA濃度は低減されるだろう。又、摂食データに関係なくTFAを低減する努力が必要。これは特に、一部で過度にTFAを摂取する集団がドイツにあるため。工業的に生成される食品中のTFA含量を総脂肪酸の2%未満に制限しなければならない。この基準値により食品中のTFA含量を低減できないならば、統一した表示を導入し透明性を求める必要がある。 3. ドコサヘキサエン酸(DHA) 授乳促進委員会において、提出された研究に基づき一般にDHA補給を妊婦に推奨できるかどうか議論されたが、本委員会は、そのような勧告を行うのに十分な科学的根拠はないと考える。委員会は以下のBfRの見解を支持。現在の知見では、妊娠期のDHA摂取量は200mg/日で妊婦及び胎児に十分。これは週に魚2切れ、あるいはDHAすなわちαリノレン酸を含む他の食品(亜麻仁、ナタネ、植物油、卵白など)を摂取することで満たされる。 4. ビタミンDの食品への添加 (1)摂取不足のリスクグループの特定に、どのような血漿中の基準値(25(OH)D3濃度)を用いるべきか?(ドイツ栄養協会(DGE)が来年設置予定の作業部会の見解を待ち、再度本件について討議されることになった。) (2)どのようなビタミンD上限値を用い、添加対象にどのような食品群を用いるべきか? (現時点では明確な回答はできない。) |
地域 | 欧州 |
国・地方 | ドイツ |
情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
URL | http://www.bfr.bund.de/cm/207/2_sitzung_der_bfr_kommission_fuer_ernaehrung_diaetetische_produkte_neuartige_lebensmittel_und_allergien.pdf |