食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu02740210294 |
タイトル | WHO、微生物リスク評価シリーズ13「食品中のウイルス:リスク管理活動を支援するための科学的助言」を公表 |
資料日付 | 2008年12月11日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | WHOは、微生物リスク評価シリーズ13「食品中のウイルス:リスク管理活動を支援するための科学的助言」を公表した。概要は以下のとおり。 本報告書は、食品中のウイルスが公衆衛生に及ぼすリスクの脅威について注意を喚起するものである。ウイルスはその働きが微生物とは異なるため、また現状の諸対策は有効性が検証されておらず、効果もよく理解されておらず、あるいはウイルス汚染の制圧に効果的でないため、特別な注意を要する。様々な対策が講じられているにも拘わらず、食品由来のウイルス感染症が世界各地で発生している。 専門家会議では、ウイルスが感染性胃腸疾患で大きな原因となっているものの、報告不履行・過少報告、サーベイランス体制の未整備、感染原因を食品由来とそれ以外とに弁別できない現行制度の不備などから、ウイルス性疾患に占める食品由来の割合を推定することが困難であるとされた。しかしながら、公衆衛生上憂慮されるウイルスと食品の組合せが、重症度、発生率/有病率、暴露の蓋然性、貿易への影響、公衆衛生費用及び感染の制圧能力に応じて優先順位付けされた。その結果、最優先の組合せは貝類・生鮮農産物・調理済み食品中のノロウイルスとA型肝炎ウイルスとされた。 食品由来ウイルスの特性はリスク管理者にとって新たな難題となっている。ウイルスと一般的な食品由来細菌では、形態学、感染性、持続性及び疫学に明らかな相違がある点を銘記することが重要である。制圧対策が細菌の場合とは異なることが多いため、細菌感染の予防を主眼とした現行の食品衛生ガイドラインはウイルス感染には必ずしも有効でない。また感染源は共通であることが多いため、一つのウイルスを抑制すれば、多分にほかのウイルスの予防にも役立つ。 ウイルス検出法に近年大きな進展が見られ、汚染食品中の腸内ウイルスを検出するための確立された手法が幾つかあり、多くの国で採用されている。しかし、それぞれの手法は統一性を欠いている。統一に向けた動きはあるが、二枚貝中のウイルス検出が重点となっているため、特に生鮮農産物や調理済み食品をはじめとする二枚貝以外の食品を対象とした取組みも必要とされる。 会議では食品のウイルス汚染に至る3大経路が特定され、(1)下水とヒトの糞便、(2)感染した食品取扱者、(3)人獣共通ウイルスに感染した動物、とされた。ただし、大規模な集団感染は複合的な伝播経路に起因することが多い。このため防止対策は、優先度の高いウイルスと食品の組合せについて重点的に実施すべきであるとの提言がなされた。可能であれば、このようなウイルスと食品の組合せを地域別に具体的な規準に照らして見直すと共に、新たな情報やデータが得られた際には更新すべきである。 |
地域 | その他 |
国・地方 | その他 |
情報源(公的機関) | 世界保健機関(WHO) |
情報源(報道) | 世界保健機関(WHO) |
URL | http://www.who.int/foodsafety/publications/micro/Viruses_in_food_MRA.pdf |