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資料管理ID syu02650260299
タイトル WTO紛争解決上級委、ホルモン剤使用牛のEU禁輸措置を違法、米・加の関税対抗措置を合法と裁定
資料日付 2008年10月20日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  WTOの紛争解決機関上級委員会(Appellate body)は10月16日、EUと米国・カナダとの間で係争中の貿易紛争について裁定を下した。
 米国・カナダで使用されている牛の肥育ホルモン剤はヒトにおける発がん性があり、EUでは使用されていないとして、EUは両国からの牛肉を輸入禁止にしたが、米加両国はEUからの輸入食品に関税を付加することでこれに対抗してきた。
 2008年3月にWTOの紛争解決委員会(Dispute panel)は、2003年にEUが新たに実施したリスク評価はEUの禁輸措置を正当化できるものではなく、よって禁輸措置はWTOの国際貿易規則に抵触すると裁定した。また米加に対しては、WTOでの適正な法的手続きを踏まずに、EUのWTO規則違反が確証される前に一方的に制裁措置を続行した点に非があると裁定した。EU側は、ホルモン処理牛肉の禁輸は科学的に根拠があり適法であって、WTOは米加に対し明確に制裁措置の解除を命ずるべきであるとして2008年5月にに控訴した。
 今回の裁定で紛争解決機関上級委員会は、米加が一方的に制裁措置を続行したのは誤りであるとする最初の裁定を破棄した。裁定はその結論部分で、WTO紛争解決機関(Dispute Settlement Body)は米・加及びEUに対し、WTO条項に従い直ちに係争の解決に向けて手続を開始するよう要請することを勧告している。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 国際貿易機構(WTO)
情報源(報道) WTO
URL http://www.wto.org/english/news_e/news08_e/320abr_321abr_e.htm