食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02420300361
タイトル 台湾行政院衛生署、週刊情報「薬物食品安全週報」第137号を発行、ボツリヌス菌及びビタミンA、ビタミンDの過剰摂取ついて解説
資料日付 2008年5月1日
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概要(記事)  台湾行政院衛生署は5月1日、一般向けの週刊情報「薬物食品安全週報」の第137号を発行した。今号における食品の安全性に関連する掲載内容は、以下のとおり。
1.ボツリヌス菌の特色と注意喚起。
 ボツリヌス菌は、嫌気性の細菌の一種で、土壌、水中に生息しており、劣悪な環境下では芽胞を作る。pH4.6以上の弱酸性環境下で増殖が活発になり、また非常に強い毒素を産生する。潜伏時間は短く、12?30時間で発症する。症状としては、視覚障害を含む神経麻痺、瞳孔拡大、言語障害、口渇等がある。
 ボツリヌス菌は、真空パック等の食品やソーセージ等嫌気性の食品に含まれ、食中毒の原因としては、食品の処理、缶詰時あるいは保存時の不完全な殺菌、無気且つ弱酸性の環境中で菌が増殖されるためである。
 食中毒を防止する上で有効な以下のことを守ること。
(1)販売経路が不明な常温で保存された水分を含む缶詰、または真空パックを購入しないこと
(2)缶詰食品を購入する際には賞味期限や缶詰の外観に異常がないこと等に注意し選ぶこと
(3)食用の真空パックの燻製は、食べる前によく加熱すること
(4)芽胞は自然界に広く分布しているので、1歳以下の乳児に蜂蜜を食べさせないこと
2.ビタミンA及びビタミンDの過剰摂取と健康危害について解説。
 ビタミンは多く摂取すればするほどいいと良いというわけではない。特に脂溶性ビタミンの摂取量については、体外に排出しないことから注意が必要である。体外に排出し難いため、過剰な摂取は健康に危害を与えることにもなる。
 ビタミンAは、正常視覚、生殖、胎盤発育等及び免疫効能で必要な脂溶性ビタミンであり、欠乏すると、夜盲症や失明などの症状が現れる。ビタミンAには動物性食物に含まれるレチノールと緑黄色野菜等に含まれるプロビタミンAがある。ビタミンAは人体に不可欠な栄養素ではあるが、長期間、大量にレバーを食したり、サプリメントを服用したりすると急性のビタミンA中毒になり、嘔吐や頭痛、めまい等の症状が現れる。また例えば、連続数ヶ月または数年、毎日30
,000mgのレチノールを摂取した場合、肝臓の異常や骨密度の変化等の慢性の中毒の症状が現れる。 
 ビタミンDは、ビタミンD2とビタミンD3からなり、カルシウムやリンを効率よく腸で吸収し、血清リンカルシウム濃度を正常に維持する働きがある。過剰にリンやカルシウムを摂取すると骨や歯の健康に問題が生じる。ビタミンDを含む食物には、肝油、高脂肪の魚肉、海棲動物のレバー、ビタミンDが添加された牛乳等があり、また日光を浴びることによっても生成する。しかし、長期間、過剰に摂取するとビタミンD中毒となり、高カルシウム血症、多尿等の症状が現れる。また、ある報道によると1250?5000mg(50
,000-200
,000IU)のとき頭痛、疲労等の中枢神経系統の症状が現れるとのことである。
 ビタミンA、ビタミンDのほか、その他の栄養素の欠乏や過剰摂取はすべて健康危害となる。衛生署は、医療関係者、栄養士とも建議を行い、適量を摂取すること、ならびに子供が誤って食さないよう子供の手の届かないところに保管するようにすることを呼びかけている。
地域 アジア
国・地方 台湾
情報源(公的機関) 台湾行政院衛生署
情報源(報道) 台湾行政院衛生署
URL http://www.doh.gov.tw/CHT2006/DM/DM2_p01.aspx?class_no=25&level_no=1&doc_no=53589